「NTA」「NDR」とは? 巧妙な攻撃を防ぐ仕組みと使いこなし方「NTA」「NDR」で新手の脅威を防ぐ【後編】

近年のサイバー攻撃は長期化しており、検出が困難になっている。こうした脅威を検出するのに有効な「NTA」(Network Traffic Analysis)「NDR」(Network Detection and Response)システムとは何か。

2020年02月04日 05時00分 公開
[Kevin TollyTechTarget]

 巧妙化するサイバー攻撃の対策として「NTA」(Network Traffic Analysis)/「NDR」(Network Detection and Response)製品が台頭しつつある。これらのツールは、従来のセキュリティ製品とどのように異なるメカニズムで攻撃を検出しているのだろうか。

 NTA/NDR製品は、例えばIoT(モノのインターネット)デバイスを通じた攻撃を検出するために、まずIoTデバイスが送信元となる正規のトラフィックを収集する。時間の経過とともに蓄積するトラフィックは膨大になり、これを基に正常なトラフィックと未知のトラフィックを比較できるようになる。

 悪質なデバイスが「Low and Slow」(少しずつ時間をかけて実行される)方式の攻撃でデータ窃盗を試みると、NTA/NDR製品は異常なトラフィックパターンを検出。悪意ある挙動が発生している可能性があることを知らせるアラートを出す。

 一般にセキュリティ製品の利用においては、脅威の検出精度に注意する必要がある。具体的には「実際の攻撃を検出できたかどうか」「安全なトラフィックを誤って悪質なものと判定しなかったかどうか」といった点が重要だ。

NTA/NDR製品を使いこなすには

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

AIの悪用でフィッシング攻撃が巧妙化、今後の予測と防御方法を解説

今や誰もが入手可能となったフィッシングツール。そこにAIの悪用が加わり、フィッシング攻撃はますます巧妙化している。本資料では、20億件以上のフィッシングトランザクションから、フィッシング攻撃の動向や防御方法を解説する。

技術文書・技術解説 ServiceNow Japan合同会社

限られた人材でインシデントや脆弱性への対応を迅速化、その鍵となるのは?

セキュリティ対策チームの57%が人材不足の影響を受けているといわれる昨今、インシデントや脆弱性への対応の遅れが、多くの企業で問題視されている。その対策として有効なのが「自動化」だが、どのように採り入れればよいのだろうか。

製品資料 LRM株式会社

開封率から報告率重視へ、重要な指標をカバーする標的型攻撃メール訓練とは

年々増加する標的型攻撃メール。この対策として標的型攻撃メール訓練を実施している企業は多い。こうした訓練では一般に開封率で効果を測るが、実は開封率だけでは訓練の効果を十分に評価できない。評価となるポイントは報告率だ。

製品資料 LRM株式会社

新入社員の情報セキュリティ教育、伝えるべき内容と伝え方のポイントは?

従業員の情報セキュリティ教育は、サイバー攻撃や人的ミスによる情報漏えいから自社を守るためにも必要不可欠な取り組みだ。新入社員の教育を想定し、伝えるべき内容や伝える際のポイントを解説する。

製品資料 LRM株式会社

2024年発生のインシデントを解説、組織全体でのセキュリティ意識向上が不可欠に

2024年の情報漏えい事故の傾向では、攻撃者による大規模攻撃の他、社員や業務委託先のミス・内部犯行によるケースも多く見られた。インシデント別の要因と対策とともに、今後特に重要になるセキュリティ意識向上のポイントを解説する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。