「Windows」のレジストリ編集は危険を伴うが、うまくクリーニングできれば遅くなったPCの動作を改善できる――。こうした考え方は、現在では必ずしも正しいとは言えないという。どういうことなのか。
「Windows 3.1」の登場以来、「Windows」の「Registry」(レジストリ)はハードウェアの詳細、ユーザーアカウント情報、アプリケーション設定などの中央データベースとして機能してきた。数十年にわたる進化に伴い、レジストリのメンテナンスの必要性について混乱が生じている。「Windows 10」を運用するIT管理者やエンドユーザーはレジストリの仕組みを学び、レジストリの保護や最適化に向けた最良の方法をおさらいする必要がある。
レジストリをクリーニングしようとする前に、レジストリはWindowsの不可欠な部分であることに注意が重要だ。レジストリを不適切に変更すると、システムが不安定化するなど機能に支障を来す恐れがある。変更内容に絶対に間違いがないと確信している場合以外は、レジストリに変更を加えたり、保存したりしてはならない。
簡単に言えばレジストリは、設定や選択内容を保存した項目(キーと値の組み合わせ)の巨大な構成ファイルだ。レジストリにはWindows標準ツールの「Registry Editor」(レジストリエディター)でアクセスできる。
Windowsはレジストリを使って、ハードウェア、ソフトウェア、エンドユーザーとのやりとりの詳細を登録する。例えばエンドユーザーがあるアプリケーションを、特定のファイルタイプのデフォルトプログラムとして選択すると(例えばDOCXファイルを開くプログラムとして「Microsoft Word」を選択すると)、Windowsはデフォルトアプリケーションを“覚えておく”ために、その選択をレジストリに登録する。
レジストリのクリーニングには過去のイメージと現状とのギャップがあり、そのために混乱が生じている。この問題は初期のWindowsに端を発する。
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