「Windows 7」の公式サポートは終了した。ただし「Microsoft 365」を契約すればWindows 7を安全に使い続けることが可能だという。どういうことなのか。
サポートが終了した今でも「『Windows 7』の安定性が高い」と評価するユーザーが少なくない。「Windows 10」へのアップグレードにかかるコストを回避するために、Windows 7を使い続ける組織もある。だがWindows 10にアップグレードしなければセキュリティの問題を抱える懸念は残る。
MicrosoftによるWindows 7のサポートは2020年1月に終了したため、更新プログラムを受けることはできなくなった。ただしその後Microsoftは、OSやオフィススイートなど同社の各種製品・サービスをバンドルした「Microsoft 365」で、2023年1月までWindows 7のセキュリティ更新プログラムを受信できる「拡張セキュリティ更新プログラム」(ESU)を提供している。
これを踏まえてWindows 7の利用を継続するためにMicrosoft 365の導入を検討しようと考える組織もあるだろう。ただしESUに投資する価値があるかどうかを慎重に見極める必要がある。
Windows 7の継続使用は、IT部門の運用管理における要望を考慮することなく決定されることが少なくない。OSの変更に伴うアプリケーションの互換性維持やコストの抑制は、運用管理の効率化よりも重要視される傾向にあるからだ。
業務上重要だがWindows 10で正常に動作しないレガシーアプリケーションの利用を継続するならば、組織にとってはWindows 7からWindows 10へアップグレードしない理由になる。そうした場合にESUを利用すれば、Windows 7を引き続き使用し、OSを保護するために必要なセキュリティ更新プログラムを受け取ることができる。
Windows 7ではMicrosoftから広範なOSの更新プログラムを受け取ることはできなくなった。ただしESUを利用すれば、Microsoftが新しいセキュリティの問題を発見したときに、対象のWindows 7に最新のセキュリティ更新プログラムを適用できる。
Microsoftが提供するWindows 7向けのESUは、OSのアップグレードを先延ばしにする組織にとっては救済措置だ。ESUの利用を検討する際は、Windows 10に直接アップグレードする場合のコストと、Microsoft 365の月額料金として発生するユーザー数分のコストを比較検討する必要がある。
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