「RIA」という言葉は、利用者にどれくらい認識されているのだろうか。今回は、RIAコンソーシアムのアンケート調査の結果から読み取れる「RIA開発の現状」について、調査を取りまとめた担当者に話を聞いた。
これまで3回にわたり、RIA(Rich Internet Application)製品ベンダーや推進団体などの市場関係者に話を聞いてきた。現在、関連技術や製品が数多く登場し、普及促進活動やシステム開発の標準化などが進められている。
実際、RIAはどれくらい利用者に認識されているのだろうか。
RIA普及の推進団体「RIAコンソーシアム」(以下、RIAC)は2009年6月、Webアプリケーションの利用者を対象にしたアンケート調査「2009年3月 Webアプリケーションのビジネス利用調査」の結果を公開した。その中には、RIAおよび開発技術の認知度、導入予算といった項目が含まれている。
今回は、調査を取りまとめたRIACの市場動向研究ワーキンググループ(以下、WG)の担当者に聞き、調査結果から読み取れるRIAの現状を紹介する。
RIACはWebアプリケーションの利用状況を調査するアンケートを2007年3月に初めて実施した。その後、2007年9月、2008年2月にも実施しており、2009年2月の調査で4回目となる。
調査名 | Webアプリケーションのビジネス利用調査 |
---|---|
調査時期 | 2009年2月 |
調査対象 | 業務でWebアプリケーションにかかわっているビジネスパーソン |
サンプリング方法 | 10代および個人事業主を除いた、従業員50人以上の規模の全業種を対象 |
回答者数 | 700人 |
調査方法 | インターネット上に設けたアンケートサイトでの自記式 |
設問数 | 全10カテゴリ 設問数30問(一部立場別による分岐あり) |
今回から対象人数を700人(前回までは510人)に増やした。回答者の属性は、一般のWebアプリケーション利用者が88.1%、Webアプリケーションの開発者が6.6%、Webアプリケーションの責任者が5.3%であった。
すべての調査に携わり、第2回からはリーダーとして調査を取りまとめている、アイ・ティ・フロンティアのSIソリューション本部 Webソリューション部 主任プロジェクトマネージャー、宇都宮 綾子氏は、その調査の目的について「Webアプリケーションの利用状況やRIAの認知度および活用状況などを把握するため」と語る。
宇都宮氏によると、RIA市場に関する調査は、ある企業が独自に行ったものはあっても、その結果を外部に公表することはほとんどないという。RIACではこの調査結果を踏まえ、WG内での意見交換を通して市場動向を予測し、RIAビジネスの促進活動に活用している。また、RIACの会員企業の中にはその情報を求めて、同団体に加入した企業もあるという。
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