2010年08月30日 08時00分 UPDATE
特集/連載

プロジェクト管理ツール導入事例:SI Object Browser PM非“現場”からのツール適用を進めた丸紅情報システムズ

「企業の業績を左右することもある大規模なプロジェクトの進ちょく状況を把握し、今後の対応策を検討したい」という経営陣の要望を受け、丸紅情報システムズのプロジェクト管理部ではツール導入の検討を開始した。

[翁長 潤,TechTargetジャパン]

経営層がプロジェクトの進ちょくを効率的に把握したかった

 大規模なプロジェクト案件が遅延すると、その企業の業績を大きく左右することもある。企業の経営陣がそのプロジェクトの見通しをある程度予測できれば、遅延しているプロジェクトがある場合は年度内の予算を達成するために別の案件に注力するという対応策を立てることもできる。製造や流通、サービス業を中心にITソリューションやサービスを提供している丸紅情報システムズでは、2008年まで「大規模なプロジェクト案件の進ちょく状況やその収支の途中経過などを把握しづらい」という課題を抱えていた。そのため、同社の経営陣からは「現在進行中のプロジェクトが順調かどうかという大まかな状況を効率的に把握したい」という要望があったという。

 また、同社は当時、2009年度からの工事進行基準の適応を控えており、2008年度中にその計画を策定する必要に迫られていた。工事進行基準では、会計年度をまたぐような長期プロジェクトにおいて、その進ちょく状況に応じた売り上げを計上する必要があった。そのため、開発進ちょくを詳細に把握し、その進ちょく分に見合う売り上げと原価を正確に計上することが求められていた。しかし同社では、あるプロジェクトはMicrosoft Projectで、別のプロジェクトはMicrosoft Excelでというように、プロジェクトの現場では状況に合わせて個別に情報が管理されていた。

 そこで、円滑なプロジェクト進行を支援する専門組織であるプロジェクト管理部では、その対応策としてプロジェクトに関する情報の共通基盤となるプロジェクト管理システムの導入を2008年4月から検討開始する。その後、システムインテグレータの統合プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」(以下、OBPM)の導入を決め、その運用を進めている。丸紅情報システムズがOBPMを選定したポイントは何だったのだろうか? 本稿では、同社が実施したシステムの選定、導入から現在に至るまでの過程を紹介する。

管理部門への情報可視化を目指した

 一般に、プロジェクト管理では“品質(Quality)”“コスト(Cost)”“納期(Delivery)”の3点を重視すべきであるといわれる。しかもコストだけを重視すると品質が低下したり、納期が遅れてしまうなど、それらのバランスを取るのが難しいこともある。

画像 丸紅情報システムズの隠居氏

 同社がシステムに求めていたのは「管理部門へのプロジェクト情報の可視化」だった。そのため、「基幹システムの原価情報との連動容易性」を重視していた。丸紅情報システムズのプロジェクト管理部 隠居浩利氏は、同社がツール導入を検討した2008年4月ごろは「ある特定の機能に強みを持つといった“部分最適化”されたプロジェクト管理ツールが多かった」と振り返る。そのため、「自社が必要としていた機能が足りなかったり、自社の既存システムに適応する製品が見当たらなかった」という。その後、同社は2008年11月にリリースされたOBPMをその候補として挙げ、導入可否を検討することになる。

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