SOAを補完する概念である「ビジネス・サービス」を使用し、SOAの「サービス」の設計、組み立て、実行にかかる時間と費用を削減
日本アイ・ビー・エムは7月19日、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づく業務システムの開発期間を短縮させるソフトウェア「IBM WebSphere Business Services Fabric V6.0.2」を発表した。日本語版のメディアは3567万9000円からで、7月20日より出荷を開始する。
SOAは、すでに導入されているレガシーシステムやパッケージシステムの各機能を「サービス」という単位で実装し、各サービスを組み合わせてシステムを作り上げる考え方。しかし、実際にサービスを組み合わせる際、各サービスの粒度を適切に設計するためのスキル不足やミドルウェアの複雑性といった課題があった。本製品はそういった課題を補完する概念「ビジネス・サービス」を使用して、SOAのサービスの設計、組み立て、実行にかかる時間と費用を削減できるという点が最大の特徴だ。
その内容は、ビジネス・サービスが定義したビジネス機能をIBM WebSphere Business Services Fabricが参照し、実行可能なシステムを自動的に組み立てるというもの。これにより、SOAに基づいたシステムが複雑なITの実装から分離されるため、開発期間の短縮とコストの削減およびサービスの再利用効率の向上を実現できるという。すでに米国の保険企業では、本製品の採用により開発期間を70%短縮し、開発コストを30%以上削減するという成果を挙げている。
なお、本製品のオプションとして、4業種(銀行の決済業務、保険企業の損害保険業務、通信企業の請求・フルフィルメント・保証業務、医療保険企業の支払い者プロセス)に特化したビジネス・サービスのテンプレート集「インダストリー・コンテンツ・パック」を、7月19日より出荷開始している。
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