ログ管理製品を提供する米LogLogicが日本法人を設立。国内においても、コンプライアンス対応を背景としたログ監査のニーズの掘り起こしを狙う。
ログ管理ベンダーの米LogLogicは7月14日、日本法人を設立したと発表した。同時に、国内でネットワークバリューコンポネンツ(NVC)および兼松エレクトロニクスと代理店契約を結び、統合ログ管理アプライアンス製品を販売開始。日本法人を統括するカントリーマネジャーには元EMCジャパンの池田克彦氏が就任する。
LogLogicは2002年に設立、統合ログ管理ソリューションの提供に特化したスタートアップ企業。米WebSenseに買収された英SurfControlからスピンアウトしたパトリシア・スエルツ氏が社長兼CEOを務める。スエルツ氏は企業内データの3割がログデータである統計を示しながら「ログはITの専門家だけでなく経営層にとっても、ビジネスを動かし企業価値を高める上で重要な情報。SOX法などの法規制対応、PCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティ標準)に基づく業務対応のため、企業の活用ニーズが高まってきた」と話す。
LogLogicの日本法人、LogLogic Japanは、カントリーマネジャーの池田氏にシステムエンジニアを加えた2名体制でスモールスタートする。販売面では、技術サポートラボを社内に開設するとともに、ユーザーの事前検証用に製品を最大30日間貸し出すプログラムを欧米同様に実施、製品導入を支援していく。また、同社のログ管理アプライアンスが収集する情報をほかの運用管理ツールからWebサービスとして利用できるよう、APIをシステムインテグレーターなどパートナー企業に公開する予定だ。
国内販売されるログ管理アプライアンス「LogLogic 4.2i」は、ログの処理用途によって大きく「LXシリーズ」と「STシリーズ」に分かれる。LXシリーズは、ログ解析とリポーティングの機能を中心とした製品であるのに対し、STシリーズは最大34Tバイトのストレージを内蔵し(NASなど外部ストレージにも接続可能)、生のログデータを長期保存したりインデクシングされた情報を迅速に検索する用途に向く。
LogLogic 4.2iでは、syslog、Windowsイベントログ、OracleやDB2など各種データベースログ、SNMP管理情報など複数のログを収集でき、日本語にも対応する。STシリーズの最上位機では、毎秒7万5000のメッセージを処理可能だ。PCIやCOBIT、ITILなどの運用ルールに則した24種類のリポートテンプレートを標準で用意している。価格はLXシリーズが270万円から、STシリーズが972万円から(いずれも税抜き)。
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