IT担当者は、Windows Vista上で今後も古いアプリケーションやサポート対象外のアプリケーションを使い続けられるようにしなければならない。そのために役立つツールを紹介しよう。
何もかもが理想的な世界では、IT担当者はアプリケーションの互換性の問題を心配しないで済む。その世界では、誰もが最新版のVisual Studio(バージョン2008)と.NET Framework(バージョン3.5)を採用済みで、すべてのコードがWindows Vista上でシームレスに制限なく動作するだろう。
しかし現実には、いまだに各種の特殊なコードが使われており、それらを今後も使い続けられるようにしなければならない。こうしたコードには、アップグレードされていないコード、レガシーコード、サポートされていないコードなど、トラブルが発生し得るあらゆるコードが含まれる。こうしたコードが膨大にあることから、Windows Vista管理者というチャレンジ精神が求められる仕事に当たるIT担当者たちにとって、「アプリケーションの互換性」は禁句ではないにしても、頭の痛い問題となっている。
そこで本稿では、アプリケーションを評価・テストし、可能であればWindows Vistaデスクトップで正常に動作するように手を加えるという、時には面倒な手間が掛かる作業にWindows Vista管理者が利用できる重要なツールやリソースを紹介する。
まず、Microsoft TechNetの「アプリケーション互換性とユーザー アカウント制御」というWebページを紹介したい。このWebページは、考えられるあらゆるレベルのアプリケーション互換性の問題に、IT担当者とマネジャーが対処するのに役立つツール、情報、資料を包括的に提供している。
また、このWebページで挙げられている「Managing Shims in the Enterprise」という資料には、「software shims」(アプリケーション互換性の問題を軽減するための小規模なカスタムソフトウェア。既存アプリケーションと新しいOSのやりとりを仲介する)についての非常に面白い解説が掲載されている。この資料の筆者による「Stock Viewer Shim Demo Application」というサンプルアプリケーションも公開されている。
アプリケーションとWindows Vistaの互換性の問題に対処する際は、Windows Vistaに搭載されている「プログラム互換性ウィザード」を必ず利用しよう(コマンドラインで以下のように入力すれば起動する)。
%systemroot%\System32\mshta.exe res://acprgwiz.dll/compatmode.hta
このウィザードでは、対象プログラムを選択し、Windows VistaがエミュレートできるほかのWindowsバージョン(Windows 95/98/Me、Windows NT 4.0 SP5、Windows 2000/XP SP2、Windows Server 2003 SP1)のリストからいずれかを選択し、表示モードを選択する。そして、管理者権限でプログラムを実行することで、必要とする動作が得られるかどうかを確認することができる。
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