ボーランド、ソフトウェア開発の成熟度レベルが分かる診断サービスNEWS

インタビューによって企業のソフトウェア開発の成熟度を診断し、より投資効果の高いプロセス改善案を経営層に提案するサービスの提供を開始した。

2009年07月27日 09時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]

 ボーランドは7月20日、企業のソフトウェア開発の現状分析を行う無償のコンサルティングサービス「ALMバリュー・プロファイル」の提供を開始すると発表した。同社がこれまで蓄積したノウハウを基にしたインタビューによって、ソフトウェア開発の現状を定量的・定性的に分析し、より投資効果の高いプロセス改善策を提案する。

 同社のサービス本部ソリューション・アーキテクト、槌野雅敏氏は、このサービスを利用することで「自社のソフトウェア開発の現在のレベルを確認でき、さらに“プロセス改善の足掛かり”となる改善事項の優先順位やその効果の予測値を視覚的に把握できる」と語る。

photo 同社サービス本部ソリューション・アーキテクト、槌野氏

 ALMバリュー・プロファイルでは、まず企業の開発部門や品質保証部門の管理者を対象にして200項目にわたる体系的なインタビューを行う。インタビューではソフトウェア開発に関する項目だけではなく、企業の経営上の課題や財務状況などに関する質問も含まれる。そのプロファイル結果を踏まえ、企業のソフトウェア開発の成熟度を6つのカテゴリに分けて検証し、その現状を診断する。最後に、より投資効果の高い部分を特定させたソフトウェア開発プロセスの改善案を「ALMバリューパス」として経営層に提案する。

 同社は、ブラックボックス化したソフトウェア開発プロジェクトを可視化し、その品質と利益率の向上をもたらす「管理されたビジネスプロセス(Managed Business Process)」への変革を提唱している。ALMバリュー・プロファイルでは、その改善効果がもたらす経営価値を示すために他社との状況比較ができるなど、企業の経営戦略を支援するプロファイリングリポートを活用できる。

photo 6つのカテゴリ別の成熟度表示
photo 他社との比較プロファイル

 またボーランドは同時に、ALM関連製品であるテストツール群「Borland Silk 2009」とソフトウェア変更管理ツール「Borland StarTeam 2009」の出荷を開始した。各製品にはソフトウェアの品質向上を支援するための機能強化が施されている。

 Borland Silk 2009は、負荷テストツール「Borland SilkPerformer 2009」(以下、SilkPerformer)、機能テスト「Borland SilkTest 2009」(以下、SilkTest)、テスト管理・品質モニタリングシステム「Borland SilkCentral TestManager 2009」(以下、TestManager)で構成される。

 SilkPerformerは、Ajaxセッションの自動化や「Adobe Flex/AMF3」の完全サポートなどのRIA(Rich Internet Application)への対応を強化した。またSilkTestでは、Eclipseプラグイン「Silk4J」によるOpen Agentのアクション記録機能を強化。TestManagerではアジャイル開発の導入を支援するテンプレートの提供や「VMware Lab Manager」との連携強化などが施された。SilkPerformerの販売価格は、Web仮想ユーザーパックが5万4600円(税込み)から。

 またBorland StarTeam 2009では、64ビットサーバOSのサポート開始や複数サーバ間にまたがったリビジョン管理が可能になるなど、大規模なソフトウェア開発向けの機能が強化された。販売価格は、指名ユーザーライセンスで15万7500円(税込み)。

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