クラウドPLMプラットフォーム「PLEXUS」にOKIの環境ノウハウが載る。ISIDのオープン戦略が設計・製造の仕組みを変える?
電通国際情報サービス(ISID)は2011年5月10日、同社が展開するクラウド基盤「PLEXUS」上に、沖電気工業(OKI)が開発・提供する化学物質管理システム「COINServ-COSMOS-R/R(コインサーブコスモスアールツー)」を追加すると発表した。提供開始は2011年9月を予定している。
PLEXUSは、クラウド型PLMシステム(「クラウド型エンタープライズPLM」)で、「PLEXUSポータル」経由でシステムやアプリケーションを利用できる仕組み。“クラウド型エンタープライズPLM”と銘打っていることからもうかがえるように、PLMなどの製品ライフサイクル管理に特化したサービスだ。現在、製品設計情報管理サービス「PLEXUS PDM」、デジタル著作権管理サービス「PLEXUS DRM」が提供されている。
COINServ-COSMOS-R/Rには、製品の含有化学物質を集計・シミュレーションを活用した環境配慮型設計を実現する機能のほか、JGPSSI、JAMP AISの両形式の文書フォーマットに対応した入出力機能が盛り込まれており、取引先間のデータ調査・回答・登録などの業務効率化も期待できる。
化学物質情報管理は、情報のアップデートも多く、また、設計初期段階から厳密な見積もりを行わなければ下流工程で大幅な手戻りが発生する可能性があり、リスクが高い。一方で、情報としては地域や国ごとに普遍的なルールであるため、外部化しやすく、クラウド/SaaS環境との親和性が比較的高い。
今回の発表を受けて、両社ではWebブラウザとインターネット接続ができればどこからでもすぐに利用できるSaaSの特徴を生かし、海外進出を進める企業にアプローチしていくとしている。
COINServ-COSMOS-R/R単体での利用のほか、PLEXUS上のPDM、DRMとの連携も可能となる。両社では、PLEXUS上で各システムを併用することで、立ち上げ・運用コストをより低く抑えられるとしている。
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