売り上げの増加が見込めるが在庫リスクも高い――海外展開を目指す製造業向けのセミナーで語られたのは在庫管理の重要性だった。そのために必要なITシステムとは?
少子高齢化の進展や歴史的な円高を受けて海外市場に活路を見いだそうとする企業が急増している。従来の生産拠点に加えて、販売や調達の拠点として海外市場を捉えているのが近年の特徴だ。しかし、ジェムコ日本経営の本部長コンサルタントで工学博士の土屋和広氏は、「覚悟を決めてグローバル展開しないと危険がある」と警告する。
土屋氏は同社と日本インフォア・グローバル・ソリューションズが主催したセミナーで講演した。講演のタイトルは「グローバルSCM・業務プロセス最適化方法論」。土屋氏は、企業が海外展開することで「ビジネスボリュームが拡大する」と指摘した。確かに日本にはない巨大なマーケットに直接アクセスできるようになるわけで、企業の売り上げ増大が期待できる。しかし、土屋氏は「それは利益の拡大を意味するのか?」という。
売り上げが伸びても業務やプロセスのコストが増大すれば利益は増えない。逆にコスト管理に失敗して赤字になるリスクもある。土屋氏は「売り上げが増えれば複雑性が増して、リスクも増す。小さなブレが大きな損得になる」と話した。
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