海外進出を目指す製造業はどのようなERPパッケージを選ぶべきなのか。本稿ではビジネスのグローバル化を3つのタイプに分類。残念な結果になるERP選びと、幸せな結果を呼び込むERP選びを解説する。
ERPパッケージが日本の市場に登場してからおよそ15年の歳月が経過した。企業側のERP導入動機の変遷もさることながら、ERPの形も時代とともに変化し続けている。本連載では、製造業を対象に現在ERPには何が求められており、企業が目的を達成するためには、どのようにERPを選択、活用すべきなのかを3回の記事に分けて考察する。第1回ではERP環境の変遷と現在のトレンドについて述べてみたい。
1995年当時にERPが登場した際は、大手企業を中心に基幹システムをメインフレームまたはオフコンで運用しているケースが多く、2000年問題の解消やシステムのダウンサイジングがERP導入の動機になっていた。2000年前後から標準的なビジネスプロセスがERPパッケージにバンドルされていることが理解され始めると、米国会計基準の導入やBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の広がりと同時にERP導入を図る企業が増え、ERP市場は急成長した。
中堅企業も大手企業に追随する形でERPパッケージの導入が盛んになった。2005年前後からは、ERPに蓄積された情報を有効活用するためのBI(ビジネスインテリジェンス)やCRM、MESなど、周辺システムによる機能補完が進められた。2009年のリーマンショックでERP導入の展開が一時ストップするも、2010年には盛り返し始め、昨今では、グローバル対応、クラウドコンピューティング適用、さらなる社内外とのシステム連携を動機に、国内ERP市場は成長に転じている(参考記事:クラウドERPの普及はいつ? ガートナーが示す次世代ERPの浸透時期)。
ERPは、この15年でどのように変わったのだろうか? 特徴としては下記が挙げられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
トランプ氏当選でイーロン・マスク氏に追い風 過去最高の投稿数達成でXは生き延びるか?
2024年の米大統領選の当日、Xの利用者数が過去最高を記録した。Threadsに流れていたユー...
トランプ氏圧勝で気になる「TikTok禁止法」の行方
米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利した。これにより、TikTokの米国での将来は...
インバウンド消費を左右する在日中国人の影響力
アライドアーキテクツは、独自に構築した在日中国人コミュニティーを対象に、在日中国人...