ERPパッケージの選定が終わった後に開始されるERPの導入フェーズ。そこで重要になるのがユーザー部門のプロジェクト参加だ。当事者意識を持ってもらい、積極的にかかわってもらうにはどうすればいいのか。
前回まではIT部門から見たERPパッケージの選定について説明した。今回から3回にわたって、ERP導入フェーズにおけるポイントを同じくIT部門の視点で説明する。
計画フェーズにおいてERPパッケージと導入ベンダーが決まり、ERPの導入フェーズに入る。下表のBの部分がERPの導入フェーズの作業内容である。導入フェーズは、通常は半年から1年ぐらいのプロジェクトとなるが、グループ会社に順次展開して導入するようなケースだと、2年から3年に及ぶこともある。導入フェーズのプロジェクトメンバーの構成は、計画フェーズに比べるとユーザー部門からの参画メンバーの比率が多くなるのが通常である。
| 作業フェーズ | 作業内容 | |
|---|---|---|
| A.計画フェーズ | システム化計画 | ・ERP導入目的など、ERP導入の基本的な事項を計画 |
| 要件定義 | ・ERPに求められるシステム要件を定義 | |
| ERP選定 | ・システム要件を基礎として、実際にERPパッケージと導入ベンダーを選定 | |
| B.導入フェーズ | 導入計画 | ・導入スケジュール、成果物、プロジェクト体制など導入フェーズの全体計画を策定 |
| 要件定義 | ・業務要件を詳細に定義し、システムの要件に落とし込む ・プロトタイプによる確認 |
|
| 開発 | ・要件定義に沿ったERPシステムの設定 ・アドオン開発 |
|
| テスト | ・システムテスト ・運用テスト |
|
| ユーザー教育 | ・マニュアル作成・エンドユーザー教育 | |
| 移行 | ・既存システムからマスターデータや残高データなどを本番環境に移行する | |
| 本番稼働 | ・新ERPによる業務運用を開始する | |
以下、筆者の経験の中から、導入フェーズをスムーズに進めるためにIT部門が留意すべきポイントをお伝えする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...