米Gartnerの調査によると、BIプラットフォーム、分析アプリケーション、業績管理ソフトウェア市場は2011年に122億ドルに達したという。同社アナリストにBI市場の現状、今後の予測を聞いた。
ビジネスインテリジェンス(BI)と分析は、今後も重要なキーワードとして注目を集めそうだ。米Gartnerの最近の報告書によると、BIプラットフォーム、分析アプリケーション、業績管理ソフトウェアの全世界の市場は2011年に着実に拡大し、122億ドルに達した。これは2010年の売上高と比べて16.4%の増加となるもので、全世界のエンタープライズソフトウェア市場全体で2番目に高い成長率だという(関連記事:「売り上げ拡大のための戦略ツール」としてのBIに求められる条件)。
Gartnerの主席アナリスト、ダン・ソマー氏によると、同市場の2011年の成長の背景には2つの要因がある。予算の制約にもかかわらず、企業のIT部門はBI、分析および業績管理を今後も重要な分野であるとみており、この認識はCIO(最高情報責任者)たちにも共有されている。Gartnerの最近の調査では、企業のCIOたちは2012年の最優先課題としてBIと分析技術を挙げている。
「BIプロジェクトが比較的目立たないのに対し、新規の分析プロジェクトにはかなりの予算が自由裁量に任されている」とソマー氏は話す。
これらの技術に関心を示しているのはIT部門やCIOだけではない。最近では、ビジネスユーザーも注目している。特にソマー氏が指摘するのは、リッチデータ仮想化ツールに対する人気の高まりだ。この傾向は、BIプラットフォームに関するGartnerの今回および前回の「Magic Quadrant」報告書でも指摘されている。「スタックベンダー(総合ソリューションベンダー)各社も関心を示し始め、競うように需要に応えようとしている」と同氏は語る。
ソマー氏によると、企業のCFO(最高財務責任者)も、BIと業績管理への関心を新たにしているという。Gartnerと米Financial Executives Research Foundation(FERF)が共同で実施した調査では、技術に対する投資判断でCFOの果たす役割が増大しており、CFOの44%が「2010年以降、ITへの影響力が高まった」と答えている。
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