中堅・中小企業の場合、パッケージ化されたBI製品と、ExcelアドオンなどでBIを自社開発するのとどちらがよいだろうか。どの選択肢にも一長一短があるため、それぞれの長所と短所を見極め、的確な決断を下したい。
中堅・中小企業(SMB)が自社の環境にビジネスインテリジェンス(BI)を導入するための選択肢は急速に広がっている。多くの企業の長年にわたる投資や開発を背景に、Microsoft SQL Serverの主要なBI技術は、よく理解されるようになり、コストも下がり、幅広い企業が選択できるものになっている(関連記事:マイクロソフトのビッグデータ対応、明かされたSQL Server 2012の新機能)。
多くのベンダーが、小規模企業向けに“あらかじめパッケージ化された”BIシステムを提供している。米IBMの「Cognos Express」(関連記事:「Cognos 10」に見た、ビジネスアナリティクス(BA)を成長戦略に掲げるIBMの本気度)、独SAPの「BusinessObjects Explorer」(関連記事:インメモリ型DBやiPhone対応で「誰でも使えるBI」を目指した「SAP BusinessObjects BI 4.0」)、米SASの製品(関連記事:BIを超えた分析力を企業文化に根付かせる「SAS Enterprise BI Server」)など、さまざまな製品が中堅企業向けBI市場にひしめいている。また、DIY(Do It Yourself)のオプションも豊富に提供されている。例えば、その1つである米MicrosoftのExcelアドイン「PowerPivot」は、包括的なBIシステムではない。だが、PowerPivotを使えば、組織として新しいシステム全体を実装しなくても、組織内の個々のユーザーが特定のBI機能を利用できる。
BIシステムはこれまで、実装するのに長い期間がかかるものだった。実装に2年を要したプロジェクトの話を聞いても、BIのベテランのほとんどは、全く驚かないだろう。あらかじめパッケージ化されたシステムであれば、はるかに迅速に立ち上げられる。また、コストも安くなることが多く、専門スタッフやコンサルタントの力を借りなくても運用に入れる。あらかじめパッケージ化されたBI製品の多くはサブスクリプションベースの価格で提供されており、高額な初期設備投資が不要だ。
一方、DIYシステムは自社専用に設計される。それには一長一短がある。つまり、自社にぴったりの機能が手に入るだろうが、そのためには多くの時間を割いて自社のニーズを検討しておかなければならない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
広告や小売、観光振興、まちづくりなど、さまざまな領域で導入が進む「人流データ」。その活用でどのような施策が可能になり、どのような効果が期待できるのか。人流データ活用の6つのユースケースを紹介する。
人の動きを可視化した「人流データ」。屋外広告の効果測定や出店計画、まちづくりや観光振興など幅広い領域で活用されている。その特徴を確認しながら、価値のある分析・活用につなげるためのポイントを解説する。
ゼンリンマーケティングソリューションズでは、地図情報によるデータ分析作業を効率化するため、プログラミング不要のデータ分析ツールを導入した。同社はどのような製品を採用し、課題解決につなげていったのだろう。
工場や倉庫などの現場では、人手不足などにより業務負担の増大が懸念されており、業務のデジタル化と業務プロセスの改善が急務となっている。そこでモバイルアプリの作成からデータ連携までをノーコードで実現できる製品が注目されている。
SAP ERPを活用して、事業部門のデータ作成/変更を行っているロクシタンでは、マスターデータ管理の煩雑さに伴う、処理時間の長さが課題となっていた。これを解消し、SAPデータの処理時間を4分の1に短縮した方法とは?
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。