SAPによる買収以来、初のメジャーバージョンアップとなる「SAP BusinessObjects BI 4.0」は、全ての情報を全てのユーザーが統合されたプラットフォームで利用できるBIに強化されている。
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独立ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーであったBusiness Objectsを2007年に買収したSAPは、翌2008年に早くも「SAP BusinessObjects XI 3.1」をリリースして、高まりつつあるBIニーズに応えるよう既存技術との融合を果たした。そのSAP BusinessObjects XI 3.1の機能と特徴を踏襲し、3年ぶりのメジャーアップデートとなるのが、2011年3月にリリースした「SAP BusinessObjects Business Intelligence 4.0」(SAP BusinessObjects BI 4.0)である。SAPジャパンではSAP BusinessObjects BI 4.0で目指したものを、以下の3つのキーワードで説明している。
全ての情報を単一のビューで提供することで、構造/非構造化を問わずあらゆるデータソースにアクセスできること。
非定型/自由分析、定型帳票、ダッシュボード、BIポータル、高度な分析機能などを、全てのユーザーが利用できるフロントエンドツール群を提供する。
プラットフォームの拡張、多言語対応、64ビット環境のサポート、システムモニタリング、アラート、監査ログ機能などを強化。
SAP BusinessObjects BI 4.0は、以下5つの主要機能を統合したスイート製品である。
機能名 | 役割 |
---|---|
SAP BusinessObjects Business Intelligence Platform 4.0 | 分析基盤 |
SAP BusinessObjects Dashboards | OLAP分析、ダッシュボード機能 |
SAP Crystal Reports | リポーティング機能 |
SAP BusinessObjects Web Intelligence | セルフサービス情報分析 |
SAP BusinessObjects Explorer | 検索機能 |
SAP BusinessObjects Business Intelligence Platform 4.0がフロントツールとデータ基盤とを疎結合化することで、エンドユーザーはデータベース(DB)やSQL言語の知識がなくてもリポーティングや業務用語を使ったデータ検索/分析が可能だ。また、さまざまなツールから同じ方法でデータにアクセスしたり、同じツールで複数のデータにアクセスしたりすることができる。
一方、システム管理者は「ユニバース」と呼ばれるデータ定義体によってデータをユーザーに開放することで、ユーザーからのリポート作成や分析要求の業務負担を大幅に軽減できる。また、さまざまなデータへのアクセスポイントの一元管理や各種ツールからのデータアクセスの監視が可能になることで、運用管理やセキュリティ対策が容易になるというメリットがある。
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