ビッグデータ時代になり注目を集めるNoSQLデータベース。その中の1つ、Apache Cassandraの支持が高まっている。4つの事例を通してCassandraの魅力に迫る。
天気予報専門メディアの米Weather Channel、英国のエネルギー事業者British Gas、ゲームメーカーの米Activision、英国のブックメーカーWilliam Hill。これらの企業は全く異なる業界で事業を運営し、顧客層も事業計画の性質も異なる。しかし、これらの企業には共通点が1つある。NoSQLデータベース「Apache Cassandra」(以下、Cassandra)を採用して、空前の規模に膨れ上がったデータをさばき、パーソナル化した顧客体験を提供していることだ。
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モノのインターネット(IoT)などの最先端のテクノロジーが急激に普及したために、少し前なら考えられなかったほど大量のデータを一企業が収集できるようになった。データの増加によって、企業に対する顧客の期待値も上がった。また、業界の第一線にとどまるための企業間の競争も激化している。
『Call of Duty』『Guitar Hero』『Destiny』などのヒットゲームを世に送り出したActivisionで、コンシューマーテクノロジー担当シニアディレクターを務めるダリル・カヌース氏は、「データがリアルタイムで手元に届くような仕掛け作りが肝要だ」と本誌Computer Weeklyに語る。
「正確なデータを常時提供し続けなければならない。これを実現するための挑戦は永遠に続く」とも話す。「データドリブンの意思決定と、的確にパーソナル化された顧客体験の実現を求める声が高まりつつある。どこに行っても、誰もが皆パーソナル化された体験を期待している」
Activisionは、データの利用法を改良して顧客体験を改善するプロジェクトを2011年に発足させた。プロジェクトの目標を達成できる製品を探して、同社は「Oracle Database」「MongoDB」「Infobright」など、さまざまなデータベースの試用を繰り返した。
こうして、2014年にプロジェクトチームがたどり着いたのがCassandraだった。5年間の試行錯誤の末、ようやく他の製品に移行する必要はないと思えるものに出会ったとカヌース氏は当時を振り返る。
CassandraはオープンソースのスケーラブルなNoSQLデータベースで、高速処理と無停止が必要なアプリケーションのプラットフォームとしても使える。
2014年に『Call of Duty: Advanced Warfare』をリリースしたとき、Activisionは新しいシステムを試験的に運用した。このシステムは、リアルタイムで取得したデータに基づいて高度にパーソナル化したメッセージをプレイヤーに随時送信し、プレイヤー体験の質を高める。結果としてプレイヤーのエンゲージメント(ゲームの利用時間)を増やすことを狙っていた。このシステムの実現には膨大なデータが必要だったので、同社にとってCassandraは「なくてはならないもの」になったとカヌース氏は説明する。
また、英国でもユーザーが拡大している兆候が見られる。その一例がオンラインブックメーカーのWilliam Hillだ。
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