ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの活躍の場として「エッジ」が注目されている。データ発生源に近いエッジでBIを使うことで何ができるのか。具体例を紹介する。
「ビジネスインテリジェンス(BI)の民主化」とも呼ばれるほど、BIツールは企業にとって身近になっている。企業はBIの活用を「エッジ」(データの発生源であるデバイスの近く)に広げれば、さまざまな現場で業務改善につながる洞察を得ることができる。具体的に、どのように活用できるのか。
例えばワイナリーはブドウ畑の土壌の健全性を分析することによって、農地整備の長期計画が立てやすくなり、ワイン生産の効率が高まる可能性がある。こうした活用シーンのポイントは、1つのアプリケーションで全てのデータ管理ができるようにし、ユーザーにとっての使いやすさを追求することだ。
飲食店向けシステムベンダーのFishbowl(Personicaの名称で事業展開)はSisenseのBI技術を自社サービスに採用。レストランオーナーが顧客体験を向上させるためのプログラムを立ち上げ、分析機能によってプログラムの効果を詳細に把握できるようにしている。
Personicaのユーザー企業の中で、1カ月間に一定の来店回数に達した顧客に無料で料理を1品提供するレストラン運営会社がある。この場合、分析を使用すれば、来店回数が一定数に達した顧客はどのくらいいるのか、どのくらいの金額で食事しているのかといったことが分かり、顧客の収益性の高さを判断してキャンペーンの展開に生かせる。
「顧客の注文を分析することで、その顧客にぴったりの製品やサービスを提供できる」と、Personicaで製品と技術の最高責任者を務めるデイブ・アーサー氏は説明する。例えば、いつも特定のハンバーガーを注文する顧客に対して、その特定のハンバーガーに関連する情報を、内容をパーソナライズしたメールで案内できる。こうした分析の活用は小規模の飲食店のビジネスにも「大きな変革をもたらす」とアーサー氏は言う。
レストランオーナーはBIを利用して、マーケティングキャンペーンに加えて料理のメニューやスタッフの配置を最適化できる。「結果としては収益の向上に直結する」(アーサー氏)
BIを巡る最近の動きをまとめると、こうだ。
最近のBIツールは企業に利便性だけではなく、ビジネスの優位性ももたらすため、導入の動きが活性化する可能性がある。
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