企業はビジネスインテリジェンス(BI)を活用することでさまざまな洞察を得て、ビジネスの改善に役立てることができる。最近のBIツールは「使いやすさ」が売りだ。BIの“民主化”を促しているのは何か。
さまざまなデータを分析し、業務や経営の改善に生かすビジネスインテリジェンス(BI)は、企業の競争力を高める“武器”として活用が広がっている。ベンダーはBIツールの使いやすさを高めることに注力し、企業は以前ほど高度なスキルを持たなくてもBIツールを利用できるようになった。こうした動きは「BIの民主化」と呼ばれることがある。
BIの民主化を促しているのは、機械学習によって分析の自動化を図る手法「拡張分析」(Augmented Analytics)だ。拡張分析ツールには、大量の文字情報を分析できる自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)の機能があるため、ユーザーはクエリ言語(コンピュータにデータの問い合わせをするコンピュータ言語)の知識が必要ない。拡張分析ツールはデータ分析結果を可視化する機能も備え、データ分析による洞察の得やすさを追求している。
拡張分析ツールを使った自動化により、企業にとってNLP利用のハードルが下がっている。NLPを利用すれば、企業は自然言語から機械語(コンピュータが情報を読むための言語)、機械語から自然言語への変換を自動化できる。手作業を減らし、業務や経営の課題を迅速に把握できるようになる。
BIツールベンダーSisenseで製品とマーケティングの最高責任者を務めるアシュリー・クレイマー氏によれば、自動化は単なる一機能ではなく、分析の中核を成す。「AI(人工知能)技術を取り入れた自動化によって、ユーザーは自らシステムに問い掛けることなく、必要なときに必要な情報を入手できる」とクレイマー氏は述べる。
拡張分析は単独ツールで提供される他、アプリケーションやファームウェアに組み込まれていることもあり、企業にとって身近な存在になりつつある。
中編は、BIツールを使いこなすためのポイントを解説する。
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