TechTargetジャパンは2013年10、11月にビッグデータインフラに関する読者調査を実施した。本稿では調査結果の一部として、ビッグデータ活用やインフラ構築に関する実態についてリポートする。
TechTargetジャパンは2013年10月29日〜11月11日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象に、ストレージやデータウェアハウス(DWH)といったビッグデータ活用を支えるインフラ(ビッグデータインフラ)に関するアンケート調査を実施した。本稿は、アンケート調査から明らかになったビッグデータ活用やインフラ構築に関する実態の一部を抜粋して紹介する。全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定でダウンロードできる。
目的:TechTargetジャパン会員の企業における、ビッグデータ関連のハードウェア、ミドルウェアの導入状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年10月29日〜11月11日
総回答数:136件
※回答の比率(%)は小数点第1位または第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
企業は、どのようなデータを業務に生かしているのだろうか。ビジネスに活用しているデータの種類を聞いたところ、「基幹システムのログデータ」が50.0%で最も多かった。「顧客や見込み客の個人情報データ」(36.8%)がそれに続き、両項目が他の項目を大きく引き離している(図1)。前回調査においても、ログデータが48.9%、個人情報データが46.6%で、同じ傾向を示しており、利用状況に大きな変化は見られなかった。
一方で、「Twitter、Facebookなどのソーシャルメディアのデータ」は5.9%、「RFIDなどのセンサーデータ」は2.2%と、現時点で業務利用を進める企業は少数派のようだ。ただし、今後の活用を考えているデータの種類を見ると、「Twitter、Facebookなどのソーシャルメディアのデータ」が21.3%、「RFIDなどのセンサーデータ」が12.5%となっており、利用への期待が高まっていることが分かる(図2)。
次に、企業がデータ分析インフラについて抱える課題について見てみよう。「大量データを扱うことができる技術者がいない」(49.3%)、「データ/システム連係ができていない」(38.2%)など、技術者不足やデータ整備の課題が目立った(図3)。「リアルタイムにデータを扱えない」(26.5%)、「IT部門への依頼が多過ぎて手が回らない」(23.5%)、「マスターデータマネジメントができていない」(23.5%)などの課題も散見された。
こうした課題がビッグデータの活用状況にも表れている。「データはあるが、まだ分析のための整備や蓄積ができていない」が50.0%で他の項目を大きく引き離した。あるいは、「活用するようなビッグデータが存在しない」(28.7%)のように、そもそもビッグデータが存在しないという企業も多かった(図4)。両項目を合わせると8割弱に達し、ほとんどの企業でまだビッグデータの活用を進められていない状況であることが分かる。「データを分析し、分析結果から新たな価値を生みだしている」は、わずか4.4%にとどまった。前回調査では2.3%であり、ゆっくりとではあるものの、ビッグデータの活用が進んでいることが伺える。
以上、本稿では調査結果のダイジェストをお伝えした。導入済みのデータ分析インフラ製品/サービス、今後導入したいと考えている、データ分析インフラ製品/サービス、インメモリコンピューティングについての理解度/導入状況、垂直統合(アプライアンス)型製品の理解度/導入状況、製品/サービスを選ぶ上で重視するポイントなど、より詳細なアンケート結果は以下でダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。
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