2010年07月30日 08時00分 UPDATE
特集/連載

BI製品紹介:マイクロソフト「Microsoft SQL Server 2008 R2」+「Excel 2010」が目指すセルフサービスBI

マイクロソフトはSQL ServerとExcelの組み合わせでBI環境を提供してきた。そしてOffice 2010により、同社のBIはエンドユーザー自ら分析環境を構築できる「セルフサービスBI」へと進化した。

[富永康信,ロビンソン]

不確実な経済状況で注目されるBI

 複雑に入り組んだシステムや日々の企業活動から生み出され、蓄積される膨大なデータ。それらを組織的あるいは系統的に取捨選択し、分類、分析した上で分かりやすく加工、表示し、ビジネスの実態把握や重要な経営戦略・営業方針の意思決定に役立てる情報活用手段がBI(Business Intelligence)である。

 大手企業を中心にBIの普及が広まっている背景には、不確実な経済状況が続く中で、さまざまな分析軸から利益獲得へのヒントをリアルタイムに導き出したいという思惑が働いている。大手ITベンダーも、自社ポートフォリオの中でBIの存在感を前面に出し、BIの普及促進を一層高めようとしている。

 だが、BI製品は分析機能の豊富さや大規模データへの対応などを重視することから、使いこなすには統計解析などの高度な分析力が求められるのが難点といえる。ベンダーがコンサルティングサービスやアセスメントサービスの利用、あるいはコンピテンシーセンターの構築を推奨しているのもそのためだ。

 また、ビジネスの変化に合わせて分析軸を変更するにも、追加開発のコストが掛かってしまうというジレンマを抱えている。BIが「マネジメント層だけが使う高価なオモチャ」「基幹系並みの硬直化したシステム」とやゆされるのもそうした理由からだろう。

自分の問題解決のために活用するするセルフサービスBI

 そんな状況に異を唱え、「BIは誰もが日常的に使いこなせるものでなければならない」と訴えるのがマイクロソフトである。マイクロソフトのBIというと印象が薄いように感じるかもしれないが、ほかの大手ソフトウェアベンダーが買収によってBI製品の強化を進める中、同社は誰もが使えるBIの実現とその在り方について、この10年間一貫して考え続けてきた。その結果、「ビジネスの正しい見通しやリアルなデータは、末端の現場に存在する」と結論付け、中長期の経営戦略から日々の活動まで、企業にはさまざまに異なる意思決定シーンがあると考えた。

 そこで、意思決定に最適なBIの設計を次の3つのニーズで示す。

  • 企業全体で組織戦略を最適化する「Organizational BI」
  • 組織・部門内での知恵の共有を実現する「Team BI」
  • 個人の意思決定力の向上を目指す「Personal BI」

 中でもユニークなのは、現場の社員が自分自身の問題解決のために自ら作成、管理し、操作するPersonal BIを具体化する、「セルフサービスBI」という概念を提案している点だ。では、マイクロソフトがいうセルフサービスのBIとはどのようなものだろうか。

画像 マイクロソフトのBIソリューションの目玉となるセルフサービスBIの概念

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