テキストマイニングの精度向上には、自動処理だけでは限界がある。そこで、人の判断を支援する仕組みを盛り込み、分析精度の向上を目指すのが、NRIの「TRUE TELLER」である。
野村総合研究所(NRI)が販売するテキストマイニング製品群「TRUE TELLER」は、分析処理の自動化を追求しつつ、人の判断力を生かす仕組みでテキストマイニングの精度向上を図る。TRUE TELLERの特徴について、NRIビジネスインテリジェンス事業部の上級研究員、神田晴彦氏に聞いた。
NRIのテキストマイニング製品群の中核となるのは、「TRUE TELLERテキストマイニング」だ(画面1)。TRUE TELLERテキストマイニングは、コールセンターやアンケートなどから得られる顧客の声を分析し、その結果を示すリポートの作成作業を効率化する機能を持つ。パッケージ版に加え、2012年11月にSaaS版の提供も開始した。
TRUE TELLERテキストマイニングの販売開始は2001年。NRIはその後、用途に応じた複数の製品群を提供してきた。いずれの製品も、TRUE TELLERテキストマイニングのテキストマイニングエンジンを利用する。以下が製品のリストだ。
TRUE TELLERテキストマイニングを利用すれば、情報ソースを問わずテキストマイニングが可能だ。製品群を多様化させた理由は、「情報ソースが持つ特徴を意識した上で、テキストマイニングするのが重要」だという考えが背景にある。例えば、アンケートは信頼性が高いが、収集できるのは自社の顧客の声が中心となる。一方、インターネットは幅広く声を収集できるが、信頼できる情報ばかりではない。各製品には、こうした情報ソースごとの特性の違いを吸収する仕組みが盛り込まれている。
例えば、TRUE TELLER ソーシャルデスクの場合、ソーシャルメディアのノイズとなるデータをカットする機能を持つ。例えば、企業などが、検索結果の操作を狙い、製品名を書き込みの中に大量に羅列する「ワードサラミ」と呼ばれる書き込みを分析対象から排除する。またTRUE TELLER VOICEダイジェストは、コールセンターの会話でよく登場する、「いつもお世話になっております」といった分析に不要な定型句や重複する内容をカットする。
TRUE TELLERの最大の特徴は、「主語と述語の関係性を高い精度で分析できる」という、TRUE TELLERエンジンの分析手法にある。TRUE TELLERエンジンの分析の流れは、以下のようになる。この中で特徴的なのは、感性辞書と同義語の統一だ。
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