データドリブン志向の企業は、可視化ツールを使用してビッグデータに潜む結論を読み解き、その結論から有益な情報を導き出す。本稿ではビッグデータ分析に適した可視化ツールと選び方のポイントを紹介する。
ビッグデータ分析用の可視化ツールは、ただ絵を描くよりもはるかに多くのことを実行する。このような分析支援ツールを使うことで、データのパターンを素早く特定し、重要なデータを見つけやすくなる。
備え持つ特性と実用的な応用分野の点において、ビッグデータと可視化は両極端に位置する。「ビッグデータは、さまざまな領域の幅広いデータを収集して集約したものだ。これに対して可視化は、要求に応じて簡潔かつ明快で、要点を押さえた、体系化されたインサイト(気付き)を得るために利用する」。ITコンサルティング企業Brillioでデータおよび分析部門の責任者を務めるナレシュ・アガーワル氏はそう話す。
可視化ツールを利用する従業員の職種は、技術職であるデータサイエンティストから非技術職である基幹業務担当者まで幅広い。従来のデータウェアハウス(DWH)は、主に企業のITチームが管理していた。一方で「データは主にビジネス機能を向上させるための資産」という考えを持つ経営層が、ビッグデータ革命を推進している。そのため近年のビッグデータ業界では、ビジネスを推進するためのデータセットの収集ないし統合管理に重点が置かれている。
NTT DATA Servicesでビジネスインテリジェンス(BI)および分析部門のディレクターを務めるニティン・バジャジ氏は、次のように語る。「可視化ツールのエコシステムが成熟するにつれ、データをインサイトに変えるフロントエンド層(システムで利用者が直接操作する部分)の開発が注目されるようになっている」
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