ビジネスインテリジェンス(BI)ツールは多くの企業に導入されたが、そのほとんどは活用に失敗している。その根本的な原因をBIとアナリティクスの歴史に探る。
ITの世界において、「BI(ビジネスインテリジェンス)」と「アナリティクス」は一般的な言葉だ。歴史をさかのぼると、BIという言葉が初めて使われたのは、1958年にIBMの研究誌に掲載されたH. P.ルーン氏による「A Business Intelligence System(ビジネスインテリジェンスシステム)」という記事においてだ。この記事の中で、ルーン氏はBIを「望ましい目標に向けた行動の指針となるよう、提示された事実の相互関係を理解する能力」と定義している。実に単純明快だ。
この最初の概念はその後の30年間で、さまざまな成熟の段階を経て進化した。例えば、1970年代と1980年代には、意思決定支援システムと経営情報システムが大流行した。そして1989年、米Gartnerのアナリスト、ハワード・ドレスナー氏が「事実に基づく支援システムを用いてビジネス上の意思決定を改善するための概念および手法」として提唱したことで、BIは画期的な局面を迎えた。
この30年間は、「データ収集」「ストレージの合理化」「データ検索」「リポート作成」を支援する技術や標準規格、プロセス、ツールの開発に多くの力が注がれた。それに伴い、データウェアハウス、データマート、データ辞書、ETL(抽出、変換、読み込み)プロセスの構築も進んだ。「データを情報に変換し、主として経営に関する意思決定を支援するためにその情報を活用する」という時代は、こうして幕を開けた。
それから全てが変わり始めた。
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