Eclipseファンデーションの中でトッププロジェクトの1つに位置付けられているリポーティングツールの「Eclipse BIRT」。その商用版である「ActuateOne」を紹介する。
1993年に設立し、米国カリフォルニア州サンマテオに本社を置くアクチュエイトコーポレーション(以下、アクチュエイト)は、ビジネスインテリジェンス(BI)業界では珍しくM&Aの波に飲まれることなく現在も独立系を維持しているベンダーの1つだ。
同社はまた、オープンソースコミュニティーの開発力を自社製品のコアテクノロジーに応用したコマーシャルオープンソースソフトウェア(OSS)のBIベンダーでもある(関連記事:コマーシャルOSSが注目を集めるリポーティングツールの最新動向)。2005年からオープンソースのJava統合開発環境であるEclipseのスポンサーとなり、「BIRT(Business Intelligence and Reporting Tool)」というEclipseプラグインを提供することでOSS版ユーザーを広げながら、機能強化した商用版製品への拡販につなげてきた。
グローバルで150万人以上の開発者が存在するBIRTのコミュニティーは、「構造化データの視覚化の実現に、Webデザインのメタファーを導入すること」を目的として活動し、Eclipseファウンデーションの中ではトッププロジェクトの1つに位置付けられている。その証拠に、Eclipseのメジャーリリースの際にはデフォルトのプラグインとしてBIRTが同梱されるほどだ。
その「Eclipse BIRT」の商用版が、BIリポーティングソリューションの「ActuateOne」である。ActuateOneは、クライアント側の開発環境である「BIRT Designer」と、アプリケーションサーバ「BIRT iServer」という、2つのシンプルな機能で構成されている。これら2つのライセンスをインストールするだけで、企業内外に散在するさまざまなデータソース、例えばデータベース管理システム(DBMS)やデータウェアハウス(DWH)などのデータベース、JavaアプリやPOJO(Javaオブジェクト)、フラットファイル、Hadoop、Webサービス、「Salesforce CRM」などからデータを取り出して、さまざまなリポートを作成できる。経営層やマネジャー、取引先、現場の担当者、Webユーザーに至るまで多様なユーザーに簡単にリポーティング機能を提供する仕組みとなっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
生成AIを業務で使わないマーケターはもはや3割以下 御社はどうする?
HubSpot Japanが日本で実施した調査によると、日本のマーケターの8割以上が従来のマーケ...
新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...
ブラックフライデーのオンラインショッピング 日本で売り上げが大幅に増加した製品カテゴリーは?
Criteoは、日本国内のブラックフライデーのオンラインショッピングに関する分析結果を発...