中堅・中小企業は、どういったBI製品を支持しているのだろうか。各製品が支持されるポイントとは何か。ノークリサーチの調査結果を基に、こうした疑問を解き明かす。
中堅・中小企業におけるビジネスインテリジェンス(BI)活用の現状と今後をテーマとする本連載。第1回「【導入効果】未来予測に進む『BI』、中堅・中小企業のメリットは?」では、BIに求められる新たな役割に加え、中堅・中小企業においても「リアルタイムBI」や「セルフサービスBI」といった新たなBI活用ニーズが存在することを示した。第2回は、中堅・中小企業において実際に導入されているBIアプリケーションを挙げ、そこから見える現状と今後の展望について述べていく。
以下のグラフは、年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「導入済みのBI製品/サービスのうち最も主要なもの」を聞いた結果である。つまり、導入社数という観点でのシェアを表した結果だ。1位となったのは、ウイングアークの「Dr.Sum EA」だ。
シェアを20%以上獲得している製品/サービスは存在せず、ごく少数のシェアに限られる「その他の製品/サービス」が30.9%に達した。実際、中堅・中小企業におけるBI活用は、ERPをはじめとする業務システムのデータをシンプルに可視化するレベルから、さまざまなデータソースから集積したデータを分析するレベルまで多種多様だ。そのため、導入される製品/サービスも多岐にわたるのだと考えられる。
以下、導入社数シェア上位の製品/サービスの顔ぶれから、中堅・中小企業におけるBI活用の現状と今後を考察していく。
シェア2位以下の製品を見ると、2位が日本アイ・ビー・エムの「IBM Cognos/IBM Cognos Express」、3位がSAPジャパンの「SAP BusinessObjects」、4位が日本オラクルの「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition」である。これらの製品は、いずれも「SAP ERP」や「Oracle E-Business Suite」といったERPパッケージとの組み合わせで導入されたケースが多いと考えられる。実際、導入している年商帯も中堅上位企業(年商300億円以上500億円未満)が中心となっている。
中堅上位企業のIT活用実態は、大企業と非常に近い。今後は、第1回の前半で述べたような、「今、まさに起きていること」(現在)を把握してその場で対策を講じたり、「今後想定される動き」(未来)を予測して計画を立てるといった、新たなBI活用が進むと予想される。
導入社数シェアで1位となったウイングアークのDr.Sum EAは、ERPにおける集計/分析ツールとしての役割に加えて、さまざまなデータソースから集めたデータを集計/分析する用途でも活用されている。
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