モバイルアプリのバックエンド機能をまとめて提供するMBaaSを活用することで、開発や管理の負担が大幅に低減する。本記事では、MBaaS主要プロバイダーの最新動向をまとめた。
これまでの10年をWebの時代とすると、これからの10年はモバイルの時代になるだろう。コンシューマーデバイスの爆発的普及とBYOD(私物端末の業務利用)というトレンドの受け入れが相まって、モバイルデバイスの使用がかつてない速さで広がっている。
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 5月7日号号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
開発者は、さまざまな種類のデバイス、フォームファクター、OS、フレームワーク、ランタイムで動作するアプリを提供しなければならないというプレッシャーを受ける。
モバイルアプリ開発に長けた熱心な開発者であれば、Google PlayやApp Storeなどのマーケットプレースにアプリを公開し、自身のスキルを収益に変えることが可能だ。エンタープライズアプリの開発者は、既存の基幹業務アプリをモバイルプラットフォーム向けに開発する必要に迫られている。
この現象は、ハードウェアメーカー、プラットフォームサプライヤー、システムインテグレーターなど、このエコシステムに含まれるあらゆる企業に影響を与えている。
モバイルアプリ開発は、従来のデスクトップアプリやWebアプリの開発とは根本的に異なる。モバイルアプリは、モバイルデバイスの処理能力を考慮し、地理上の位置を特定するGPSや近距離通信(NFC)などのネイティブ機能を利用するように設計する。そのため、ローカルデバイスと一元管理されるサーバスタックの2つにアプリの実行を分割する独特な設計が必要になる。
全てのモバイルアプリには、デバイスで動作するユーザーエクスペリエンス層と、ロジック層とデータベース層をホストするバックエンドインフラがある。ほとんどのモバイルアプリは、ユーザー管理、データ管理、プッシュ通知、ソーシャルメディア統合など、主要なビルディングブロックサービスを利用している。
こうしたビルディングブロックサービスは、一元管理されたサーバスタック上でホストされ、サービスとして公開される。このようなホスト型のモバイルミドルウェアをMBaaS(Mobile Backend as a Service)という。
MBaaSは、サーバ側のインフラを完全に抽象化できることから、モバイル開発者にとっては頼りになる。開発者は、必要なビルディングブロックを集め、それらを結び付けるコードを記述するだけだ。これにより、開発者は味気ないバックエンドインフラの処理ではなく、リッチなユーザーエクスペリエンスの提供に専念できる。
当初、MBaaSは、共通のモバイルビルディングブロックサービスを提供することを目的としていた。だが、エンタープライズ分野での導入増加に伴い、市場はコンシューマー向けMBaaSとエンタープライズ向けMBaaSに分かれてきた。初期のMBaaS企業の1社である米Parseは、米Facebookに8500万ドルで買収された。その後、米PayPalが米StackMobを買収している(買収金額は公表されていない)。Facebookが多額の資金を投じてコンシューマー向けMBaaSに乗り出したことを受け、米AnyPresence、アイルランドのFeedHenry、米Kinveyなど企業は、企業顧客に視点を素早く移している。現在のトレンドからMBaaS市場は4つの領域に分けられる。
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 4月15日:スマートウオッチの業務利用
Computer Weekly日本語版 4月1日号:実用化が進むバーチャルリアリティ
Computer Weekly日本語版 3月18日号:コンピュータ教育最大の課題は?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ITサポートの現場では、ITオペレーションの効率を高めることが課題となっている。そこで、あるリモート接続基盤に搭載されたセッションインサイト機能を紹介。AIを活用した機能も備え、ITサポートチームのパフォーマンスを向上させる。
リモートアクセスを取り入れる企業が増えている。しかし、ネットワーク設定やセキュリティ対策が適切に実装されなければ、導入後に非効率やセキュリティリスクを招く可能性もある。このような問題を一掃するにはどうすればよいのか。
ソフトバンクロボティクスでは、働き方の変化や海外拠点の増加に対応する中で、ゼロトラストセキュリティを前提としたグローバルレベルのIT統制が必要となった。Appleデバイスを業務利用する同社は、どのようなアプローチを採用したのか。
業務用モバイルデバイスの管理にMDMツールを使う企業は多いものの、iPhoneやiPadの管理に関しては、限られたインベントリ情報しか取得できない、UIが分かりにくい、などの課題も多い。そうした「12の困りごと」と、解決策を紹介する。
スマートフォンの進化により、「ノートPCとの2台持ち」の必要性は薄れつつある。スマートフォンをノートPCとして使うための便利な方法を解説する。
ガスパルが「安全性」を第一に、業務変革との両立を実現できた理由 (2024/12/25)
PBXの刷新はなぜうまくいかないのか? 理由と解決策を専門家が解説 (2024/11/22)
DXを支えるAndroid端末4400台を安全に運用、鴻池運輸に学ぶ働き方改革 (2024/10/31)
日本生命が全営業職員にスマホを配布 効率的なMDMをどう実現した? (2023/12/15)
快適なテレワークを実現するための「スマホ導入」のポイント (2023/3/10)
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...