700人の社員と9カ所のオフィスを擁するゲーム会社Rovio。自ら「究極のリーンアプローチ」と称するIT管理手法とは? 「Angry Birds」の裏舞台を紹介する。
グローバルITを5人のチームで運営するのは、誰にでもできることではない。だが、携帯ゲーム「Angry Birds」を開発したフィンランドのゲーム会社Rovio Entertainment(以下、Rovio)初のIT部長カレ・アルピ氏は、小規模チームと強力なパートナーシップにこそ未来があると信じている。そして、今その考えの真価が問われている。
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アルピ氏がRovioに入社した2011年、約100人の社員を抱えていた同社は急成長のさなかにあった。毎月約30人も社員を増やしており、それが作業環境とシステムを圧迫していた。当時は、ゲーム開発システム数台にIT担当者1人という状況だった。
「この時点では成長管理が明らかに最大の課題だったにもかかわらず、ITシステムは不十分だった。全てを一から(スクラッチから)構築し、運用しながら組み立てるというありさまだった」と同氏は話す。
同社は現在、9カ所のオフィスに700人の社員を抱え、ゲーム、メディア、コンシューマー向けの製品を受け持つ3つの事業部門がある。これらを支えるのが、中核となる財務システムと事業に特化したリソースプランニングシステムだ。
では、多人数を支えるITを、少人数でどのように管理しているのだろうか。
「エスポー(Rovio本社所在地)でIT部門が担当している唯一の仕事が、カスタマーサービスと近隣サポートだ。これにITチームメンバーの半数以上が必要になる。従って、下請け業者との調整とビジネスコミュニケーションを担当するのは残った2人のメンバーだ。
「これはITへの究極のリーンアプローチだが、成長や状況の変化に極めて柔軟でもある」とアルピ氏は語る。
もちろん、これだけで全てのITを管理することはできない。アルピ氏は全く異なるアプローチを編み出した。
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