NoSQLデータベース「Couchbase」がモバイル環境で愛される理由Couchbase導入事例

配送サービス業を営むDoddleは、データ接続性が不安定な店舗や約600人のサービスマンが持つモバイル端末とデータを送受信する必要があった。同社がMicrosoft SQL ServerからCouchbaseに移行した理由とは?

2017年03月10日 08時00分 公開
[Brian McKennaComputer Weekly]
Computer Weekly

 小包の配送サービスを請け負うDoddle Parcels(以下Doddle)は、NoSQLデータベースを使ってクリスマスシーズンの業務の円滑化を図っている。

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 Doddleは駅構内、交通ハブ、大学キャンパスなど英国81カ所に店舗を構え、オンラインショッピングの商品受け渡しや返品、小包の配送サービスを請け負っている。最近では、スーパーマーケットチェーンのMorrisonsや英国がん研究所内にも出店している。

 Doddleは、Travelexの創設者ロイド・ドーフマン氏によってNetwork Railとの共同出資で2014年9月に設立された。英国全土に展開した店舗は早朝から夜半まで営業しており、AmazonやASOSなど80社以上に及ぶ業者の商品を取り扱っている。

 Doddleを支えるのは、2016年に導入したNoSQLデータベース「Couchbase」だ。同社のサービスマンは、データベースの「現場でデータを管理する機能」によりオフライン時もモバイル端末で顧客にサービスを提供できる。現時点で約600人に上るサービスマンは、このデータベースによって「小包の状況」「顧客情報」「小包の配送や返品に関する小売業者への具体的な指示」といった情報を処理できるようになった。

 「現場でデータを管理できるということは、端末とコアプラットフォームが適切に分離されるということだ」と話すのは、同社でテクノロジー部門の責任者を務め、ロンドンを拠点に20人のITチームを率いるゲイリー・オコナー氏だ。同氏とチームメンバーは別のNoSQLデータベースも検討したが、Couchbaseは「一定時間オフラインで実行できる機能」が突出していたという。

 BBCやChannel 4の他、オンラインギャンブル企業Betfairでソフトウェアアーキテクトを務めていたこともある同氏は次のように話す。「当社は、店舗での業務をサポートするためにシステムのエンジニアリングをやり直す必要があった」

 「目標は、多様なモバイル端末に導入するためシステムをAndroidベースのプラットフォームで動作させることだった。そんな中で、NoSQLが当社にとって正しい選択肢だと感じた。当社は小包に関連するイベントで情報を分類する必要があるが、NoSQLはドキュメント指向モデルに非常に適しているためだ」

 また、同氏は次のように加えた。「一定時間オフラインで実行できる『Couchbase Mobile』の能力は不可欠だった。駅構内の店舗が多く、大勢の乗客がスマートフォンを使用するピーク時には競合状態に陥る。当社の場合、取引を記録しておき、後で同期すれば問題ない」

 「もう1つ重要な点がある」

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