機械学習と人工知能(AI)技術を推進する企業が増える中、企業の情報セキュリティ最高責任者(CISO)がこのブームに対処するには幾つかの問題点を明確にする必要がある。
人工知能(AI)の中心にある論理はファジーだ。ウイルス対策で潜在的脅威を認識するのに使われるヒューリスティック(発見的)アルゴリズムこそがAIだと主張する人もいるだろう。一方、囲碁ソフトウェア「AlphaGo」の画期的成功などセキュリティ以外の分野に期待をかける人もいる。DeepMindが開発したAlphaGoは2016年、囲碁のトップ棋士のイ・セドル氏との対戦において作戦で相手を圧倒し、5番勝負で4勝した。この勝利は視聴者を大いに驚かせるとともに、DeepMindを2014年に買収したAlphabet Groupに100万ドルの賞金をもたらした。
数多くの業界で認識技術が進歩しているのは確かだが、この技術の助けを特に必要としている情報セキュリティ分野では、まだ困難な課題が残されている。ベンダー各社がサイバーセキュリティ分野でAIと高度な機械学習を推進する中、情報セキュリティ最高責任者(CISO)がこのブームに対処するには、難しい問題に直面する必要がある。すなわち「これらの技術は投資や顧客に直結するのか」「業務上の問題(警告が多過ぎて監視効率が悪いなど)を解決する革新的なセキュリティプラットフォームの核になるのか」「そのベンダーの得意分野は機械学習/AIなのか、それとも情報セキュリティなのか」といった問題だ。
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