全ての企業がブロックチェーンの専門知識を持つ必要はないブロックチェーンへのアプローチ(第3回)

組織のCIOはブロックチェーンにどうアプローチすべきか。ブロックチェーンへの対応は本当に必要なのだろうか。6人のCIOに、ブロックチェーンへのアプローチ方法とそれぞれのビジネスへの潜在的影響について聞いた。

2017年07月13日 08時00分 公開
[Mark SamuelsComputer Weekly]
Computer Weekly

 CIO(最高情報責任者)はブロックチェーンをどのように考えているのだろう。このテクノロジーをどのように分析し、将来組織にどのように影響すると捉えているのだろう。Computer Weeklyは6人のCIOにインタビューを実施し、現時点と長期的な視点から、ブロックチェーンへのアプローチ方法とそれぞれのビジネスへの潜在的影響について意見を聞いた。今回は、Clyde & CoのCIOクリス・ホワイト氏、HFRSのICT部門責任者ニール・ムーア氏の意見を紹介する(第1回は6月7日号、第2回は6月21日号に収録)。

Computer Weekly日本語版 7月5日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 7月5日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

関連性の理解

 Clyde & CoのCIOクリス・ホワイト氏もまた、法律事務所のCIOとしてブロックチェーンが果たす可能性を調査している。同法律事務所では最近開催したパートナーカンファレンスでブロックチェーンに関するセッションを実施した。セッションに参加したパートナーは、法律分野の観点からブロックチェーンを分析し、法律事務所の顧客への影響について検討した。

 ホワイト氏によると、ブロックチェーンがいずれは重要な影響力を持つことになるという考えがClyde & Co全体に広がっているという。「ブロックチェーンに関する情報収集は続けているが、その影響がどの程度になるかを予測するのは難しい」と同氏は言う。ブロックチェーンの複雑さの多くは、IT市場でこのテクノロジーの曖昧な部分がそれだけ多いことに関連していると指摘する。

 ホワイト氏は言う。「ビッグデータやクラウドの場合と同様、専門家の間でさまざまなブロックチェーンの定義が生まれている。1つの概念が主流になり、それから時間をかけて、ブロックチェーン自体や、所属する組織との潜在的な関連性についての理解が深まっていくことになる」

 CIOにとって鍵となるのはブロックチェーンを含めた最新のトレンドを熟知する方法を探ることだ、そう語ったホワイト氏は次のように付け加える。「Clyde & Coは調査を実施し、市場動向を監視して、知識を共有する少数の職員を事務所全体に配置している」

サプライヤーによる支援

 Hampshire Fire and Rescue Service(HFRS)でICT部門の責任者を務めるニール・ムーア氏も、ブロックチェーンの調査を始めた。同じことに取り組むIT部門の多くの責任者と同様、ムーア氏も技術的影響については確信を持っておらず、開発で主導権を握るために重要となるテクノロジーサプライヤーを求めている。

 ムーア氏は言う。

続きはComputer Weekly日本語版 7月5日号にて

本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。


Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー

Computer Weekly日本語版 6月21日号 Microsoft帝国からの脱出

Computer Weekly日本語版 6月7日号 Bluetooth 5仕様の真意とは?

Computer Weekly日本語版 5月24日号 ブロックチェーンの意外な活用法


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

事例 株式会社サムライズ

3社の事例に学ぶ、BIツールの枠を超えたデータ分析プラットフォームの実力とは

データ活用におけるさまざまな課題を解決するBIツール。近年は、その枠を超え、さらなるデータ活用を促進するデータ分析プラットフォームへの注目度が高まっている。3社の事例を基に、同製品の魅力と実力に迫る。

製品資料 株式会社ライトウェル

チャットBIの登場でさらに便利に 新時代のBIツールでデータ活用はどう変わる?

データの可視化/分析をサポートするツールとして定評のあるBIツールだが、導入したものの活用できていない企業は意外と多い。その理由を確認するとともに、解決策として注目したい「チャットBI」の機能やメリットを詳しく解説する。

事例 プリサイスリー・ソフトウェア株式会社

SAPデータの処理時間を4分の1に短縮、ロクシタンはどうやって実現した?

SAP ERPを活用して、事業部門のデータ作成/変更を行っているロクシタンでは、マスターデータ管理の煩雑さに伴う、処理時間の長さが課題となっていた。これを解消し、SAPデータの処理時間を4分の1に短縮した方法とは?

製品資料 テンスピン・マネジメント・コンサルタンツ合同会社

クラウドとBIツールで「情報の分断」を解消、2社に学ぶ分析基盤構築事例

多くの企業で「情報の分断」や「手作業によるデータ処理への依存」が課題となり、迅速な経営判断を阻害している。本資料では、クラウドとBIツールを活用した分析基盤を構築し、これらの課題を解決した2社の事例を紹介する。

市場調査・トレンド テンスピン・マネジメント・コンサルタンツ合同会社

グローバル拠点のデータ収集に半月もかかる? データドリブン経営を阻む課題

データドリブン経営の必要性が叫ばれる今も、グローバルに拠点を展開する企業は、決算データの収集に時間がかかり、整合性をとるのも難しいなど、多くの課題を抱えている。この状況を改善するには、どのようなアプローチが有効だろうか。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...