HANAホスティング市場の拡大Computer Weekly製品導入ガイド

SAPのHANA技術によってもたらされた、従来のSAPアーキテクチャとの違いについて解説する。

2017年08月16日 08時00分 公開
[Derek PriorComputer Weekly]

 「SAP HANA」の運用に求められる新技術は、HANAベースのシステムを必要とするSAPソフトウェアのホスティングについて、調達担当幹部に再考を迫るだろう。

Computer Weekly製品導入ガイド無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly製品導入ガイド」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。


 HANAの技術は、従来のSAPアーキテクチャと大きく異なる。HANAアーキテクチャはHANAインメモリデータベースシステム(IMDBMS)でのみ実行でき、他のサプライヤーのDBMSでは実行できない。

 データベース全体がメインメモリで稼働することから、サーバに大量のメインメモリを搭載する必要がある。半面、HANAデータベースはデータを高いレベルで圧縮するため、従来アーキテクチャよりもサイズはずっと小さい。

 HANA IMDBMSには自前のデータ複製機能が含まれ、それが高い可用性と災害復旧業務を支える。HANAの管理には新しいソフトウェアツールも必要で、サーバ仮想化が現在のHANA技術とともに実装される頻度は従来のSAPアーキテクチャよりも大幅に低い。

コスト高

 顧客のフィードバックでは一貫して、大型のHANAアプリケーションは従来のサーバよりも高くつく傾向が示されている。

 オンプレミスのHANA運用が複雑過ぎる、あるいはコストが高過ぎる場合、調達担当幹部はホスティングサービスやパブリッククラウドのIaaSの導入を検討することもできる。

 サードパーティーのSAPホスティングプロバイダーは、HANA用の新プラットフォームを設計するに当たり、相当の工学コストに直面する。HANAで稼働するSAPアプリケーションは、従来のアーキテクチャとは大きく異なる。既存のホスティング製品は、HANAが必要とする大型メモリOSインスタンスを提供するために、設計の変更を強いられる。仮想化技術も、HANAの中核機能の使用に対して再評価を迫られる。

 さらに、「SAP HANA Enterprise Cloud」(SAP HEC)は管理型プライベートクラウドを提供する。このモデルで、SAPは完全なIaaSホスティングとBasis管理サービスモデルを、スタックの全レイヤー向けに提供する。ただし例外として、カスタムABAP(Advanced Business Application Programming)コードは引き続き顧客がメンテナンスする。

 プロバイダーにとって、これはもう1つの課題になる。

続きはComputer Weekly製品導入ガイドにて

本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。


Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー

Computer Weekly日本語版 8月21日号 Windows 10更新管理 ダメなやり方

Computer Weekly日本語版 8月7日号 光無線技術Li-Fiが「アリ」な理由

Computer Weekly日本語版 7月17日号 ツールを使え!


ITmedia マーケティング新着記事

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...

news047.png

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...

news115.jpg

「TikTok禁止法案」に米大統領が署名 気になるこれからにまつわる5つの疑問
米連邦上院が、安全保障上の理由からTikTokの米国事業の売却を要求する法案を可決し、バ...