米国医療機関の先行事例から、医療分野のIoT活用に必要なネットワークインフラの要件が見えてくる。IoTが急速に進化すれば、人体に組み込んだIoTデバイスを利用した医療行為も現実になるかもしれない。医療IoTのトレンドを見てみよう。
医療分野のモノのインターネット(IoT)活用は実用段階に入りつつある。モバイル型医療機器の管理や位置確認に利用して機材の運用効率を高めたり、医療従事者が回診で病室に滞在した時間をトラッキングして最適な人材配置の助けにしたりと、病院経営に貢献するような用途に期待が集まっている。
米国テキサス州西部で最大級の規模を誇る医療センター、Medical Center Health System(MCH)も、IoT活用に期待を寄せている。同施設が無線LAN環境をリプレースした目的は、職員と来院者をサポートし、アプリケーションを追加するのに十分な容量を確保するためだった。ユーザー数の増加に備え、堅牢(けんろう)なWi-Fiネットワークを構築する必要に迫られていた。だが、職員と機器を追跡するIoT戦略の実現に備える狙いもあったという。
研究段階としては、人体に埋め込んだIoTデバイスとの通信で、高度な医療を実現するアイデアもある。例えば一部のペースメーカーは既に、無線機能を搭載している。ただし、このように人体と直に接続する医療IoTデバイスが治験から実用化に至るには多くの時間を要するだろう。 本稿では、実用段階と研究段階の両面から、医療分野におけるIoT活用の可能性を探る。
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