生体認証システムのモバイルデバイスへの導入は勢いを増しているが、企業内での使用が主流となるのは、いつだろうか。
生体認証の採用が拡大し続ける中、この技術がパスワードを置き換えるかどうかという質問は、すでに「いつ」置き換えるのかという質問に変わってきている。
しかし、それに対する答えは、まだはっきりしてはいない。多くの企業が指紋や音声、振る舞い認証の組み合わせを使用する生体認証システムを検討しているにもかかわらず、依然としてユーザーが作成するユーザー名とパスワードに依存している。完全な生体認証システムを開発または導入できている企業は、まだ多くない。
生体認証の専門家であるビアンカ・ロペス氏は、多くの認証情報漏えいの事実から、モバイルデバイス以外でも生体認証の導入が増え続けると考えている。
しかし、セキュリティベンダーBioConnectの前最高データ責任者(CDO)であるロペス氏は、生体認証システムがパスワードを置き換えるようになるには、幾つかの対策を施す必要があると考えている。
いずれ、生体認証が認証の主要基盤となることに関して、以下にロペス氏が自分の考えを明らかにしている。
ビアンカ・ロペス氏 生体認証の導入率は大幅に増加した。2020年までには、全てのスマートフォンに生体認証が搭載されるだろう。スマートフォンを持たない人の数は、ますます少なくなっていく。よって、生体認証が日常的に使用され始める。
また、私はパスワード流出への懸念もしくは実際に流出する事例が発生することにより、生体認証への変更を余儀なくされるのではないかと考えている。私が知っている全ての銀行では、パスワードを不要にする生体認証プロジェクトが進行している。例外なくだ。これで、あらゆる認証が生体認証に置き換わる可能性があることが誰にも分かってもらえると思う。
しかし、認証を企業のどの部門が担うかを考える必要がある。各部門は、顧客またはユーザーの個人情報を個別に所有していることだろう。これは、ほとんどの企業内に見られる時代遅れの部門縦割りアプローチである。
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