どのような企業がハイブリッドクラウド対応のオブジェクトストレージを使うべきなのか。そうした企業が製品を選定する際に注目すべき8つのサプライヤーを紹介する。
前編(Computer Weekly日本語版 5月23日号掲載)では、ハイブリッドクラウドオブジェクトストレージのメリットについて解説した。
後編では、ハイブリッドクラウドオブジェクトストレージを使うべき企業と、8つの主要サプライヤーの製品を概観する。
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ハイブリッドクラウドオブジェクトストレージは、組織がデータをオンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドの3つにまたがって配置したい場合というシナリオに限定されない。マルチクラウドシステムは今や一般的なものになってきている。
オブジェクトストレージのサプライヤーScalityの調査によると、大半の企業が現在既に4つ以上のクラウドを使用しているという。オブジェクトストレージを導入すると、アプリケーションの設計者は最高の機能、性能、コストを提供するクラウドにデータとワークロードを配置できる。また、必要に応じてそれらを再度移動することもできる。
これを実行するには、オブジェクトストレージシステムはアプリケーションのネイティブフォーマットでデータを保持する必要があるが、それは今日の技術で十分可能だ。例えば、Bloomberg Media Groupは、ハイブリッドおよびマルチクラウドのリソースを使用して、膨大な量のビデオやその他のファイルを保存している。
また、IT専門調査会社Enterprise Strategy Groupのシニアアナリスト、スコット・シンクレア氏は次のように語る。「ハイブリッドクラウドオブジェクトストレージを使用すると、オンプレミスのオブジェクトストレージを、本質的に単一の大規模なストレージプールとして、パブリッククラウドへ拡張できる」
ハイブリッドクラウド対応のオブジェクトストレージの導入を検討している組織は、膨大な量の情報を既に保存しているか、データストレージを急速に増設する必要に迫られているかのどちらかだという傾向が見られる。
この技術導入の最前線にある主な業界として、ソーシャルメディア、ゲーム、ビデオ、映画製作、科学研究が挙げられる。こうした分野では大量の大容量ファイルを扱うためだ。通常これらの業界の人々は、オブジェクトベースのストレージを社内、クラウド、またはその両方に展開した経験を豊富に持っている。
しかし、ハイブリッドクラウド対応のオブジェクトストレージに移行しようとする組織にとって、出発点はあくまでデータとすべきだ。物理ストレージの種類に関係なくデータを移動させ、効率とパフォーマンスを最大限に高める方法でオーケストレーションを実行する、強力なサービスとツールを提供するサプライヤーが増えている。目の前のデータストアがレジリエンス、セキュリティ、プライバシーについて、自社に求められる基準を満たしているかどうか、的確な判断が下せるのは社内の人間だけだ。
米テキサス州に本社を置くCaringoは、「スケールアウト型ハイブリッドストレージ」と銘打った「Swarm」を展開している。Swarmはソフトウェア、ハイブリッドクラウド(クラウドは「Microsoft Azure」)、Swarmサーバとして動作する。
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