2018年09月25日 08時00分 公開
特集/連載

米国にまん延する「AIでセキュリティの課題は解決」論の危険性英国とドイツでは?

AIや機械学習が誇大に宣伝されたことにより、セキュリティ面でもAI万能論がまん延していることが分かった。誤った認識の帰結はリスクの増大だ。対する英国とドイツの認識、そしてAIについての理解度は?

[Warwick Ashford,Computer Weekly]

 セキュリティ企業ESETの調査結果は、人工知能(AI)と機械学習の役割が誇大に宣伝されることでサイバーセキュリティのリスクが高まっていることを明らかにした。

 この調査は、米国、英国、ドイツの900人のIT意思決定者を対象に行われた。その結果、AIがサイバーセキュリティの全ての課題に対する答えになると考えているIT意思決定者が75%もいることが分かった。

 誇大宣伝はITチームに混乱を招き、企業がサイバー犯罪の被害を受けるリスクを高める恐れがある。AIや機械学習だけでは対策として不十分だとESETは指摘する。

 米国では回答者の82%がAIを確実な解決策と捉えている。

 回答者の多くは、AIと機械学習によって脅威の検出と対応が迅速になり(79%)、スキル不足を解消できる(77%)と考えている。

 「AIと機械学習にまつわる誇大宣伝により、(特に米国の)多数のIT意思決定者がこれらのテクノロジーをサイバーセキュリティの課題に対処する『確実な方法』と考えていることが分かり、憂慮している」と話すのは、ESETで最高技術責任者を務めるジュラ・マルコ氏だ。

 「過去10年を振り返れば、何事にも簡単な解決方法などないことが分かる。これは刻一刻と舞台が変わるサイバー空間には特に当てはまる。今日のビジネス環境では、堅牢(けんろう)なサイバー防御を構築するのに1つのテクノロジーだけに頼るのは賢明ではない」(マルコ氏)

 ただし、米国とヨーロッパで差異が見られるのは興味深いとマルコ氏は話す。




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