真のAI「汎用人工知能」(AGI)とは? フィクションか現実か“人のようなAI”は実現するか【前編】

さまざまなタスクを処理し、状況判断できる「汎用人工知能」(AGI)の実現を目指し、企業や研究者が開発を進めている。その実現を後押しする技術を、「AlphaGo」で一躍有名になったDeepMindが開発しているという。

2019年11月08日 05時00分 公開
[Kathleen WalchTechTarget]

関連キーワード

データ分析 | 機械学習


画像

 現代の人工知能(AI)技術の進歩には目を見張るものがある。だが、SF(サイエンスフィクション)やファンタジー作品が描くAIの世界にはまだ程遠い。これまでに実現しているAIエンジンは、特定のタスクに特化した“狭い範囲”でしか機能しない。AIエンジンを利用したチャットbot、顔認識、自動運転車などは、用途が特定の範囲に限られている。

 認識や会話、自律制御のような単一用途ではない、広範な認知タスクを処理でき、継続的な訓練を必要としない汎用(はんよう)的なAIエンジンは実現可能だろうか。研究者は、幅広いタスクを処理できる「汎用人工知能」(AGI)の実現を目指している。その最終目標は「人と同じように反応できる、本当の意味でのAI」、すなわち人と同様の認知能力を備えたAIエンジンの実現だ。

 AGIを実現するためには、簡単なタスク、あるいは特定のタスクだけでなく、幅広い範囲のタスクを処理でき、複雑な状況に適応できるAIエンジンを実現しなければならない。「AIエンジンが人と同じように素早く考え、即座に反応して問題を解決し、人ができるほぼ全てのタスクを処理できるようにする」という壮大な構想を具現化することになる。

そもそもAGIは実現可能なのか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。