2020年10月31日 05時00分 公開
特集/連載

薬剤師500人に聞いた「電子薬歴システム」最大の課題とは?医療ITニュースフラッシュ

薬剤師は電子薬歴システムにどのような不満を抱いているのか。その原因とは。薬剤師約500人に聞いた調査結果から、オンライン服薬指導の新サービスまで、医療ITに関する主要なニュースを6本取り上げる。

[上田 奈々絵,TechTargetジャパン]

 総務省と経済産業省は医療情報システムベンダー向けに、セキュリティをはじめとしたリスク対策のためのガイドライン「医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン」(以下、新ガイドライン)を策定した。これを受けて医療情報システムベンダー向けに、新ガイドラインへの準拠を支援するサービスが登場し始めた。その他電子薬歴システムに関する薬剤師への調査結果や、オンライン服薬相談サービスの提供開始など、医療ITに関する主要なニュースを6本紹介する。

ペーパーレスで地域医療情報連携を実現するサービス TISが提供開始

 同社が提供を始めた「ヘルスケアパスポート」は、地域医療情報連携ネットワークに参加する医療機関の間で、生活者の医療・健康情報を共有しやすくする。医療機関はWebブラウザで患者情報を確認できる。患者は専用のスマートフォンアプリケーションまたは医療機関の設置端末で、医療情報の提供への同意や提供停止を申請する「電子オプトイン機能」を利用できる。自身の医療情報を確認したり、生活習慣を記録したりすることも可能だ。個別にシステムを構築する必要がなく、医療情報の共有時に発生する紙による事務処理をなくせることがメリットだという。(発表:TIS<2020年9月23日>)

電子薬歴システムの最大の不満とは? データインデックスが薬剤師に調査

 医薬品情報データベースの開発・提供を手掛けるデータインデックスが薬剤師を対象に実施した調査によると、職場で使用している電子薬歴システムの課題は「動作スピード」が27.0%と最も多く、「情報が見づらい」(22.7%)、「入力がしづらい」(16.7%)が続いた。電子薬歴システムの利用年数について「5年以上7年未満」「7年以上」と答えた回答者は合わせて45.3%で、システムの老朽化が動作スピードの低下を招いている可能性がある。次回システムを導入する際に改善したい点については、動作スピード(42.3%)や「入力のしやすさ」(36.2%)、「他システムとの連携」(29.8%)の他、自由回答として「グループ店舗の情報を閲覧したい」「副作用を目立つように表示してほしい」などが挙がった。調査は国内の薬剤師503人を対象に、2020年3月27日〜31日に実施した。(発表:データインデックス<2020年9月2日>)

電子薬歴サービス「MEDIXS」と連携するオンライン服薬指導サービス アクシスが提供

 MEDIXSを提供するアクシスは、オンライン服薬指導サービス「Medixsリモート調剤薬局」を提供開始した。医療機関が利用するPC用のWebアプリケーションは、映像通話機能に加えて、MEDIXSで管理する患者の薬歴やお薬手帳の有無の確認、問診確認といった機能を搭載する。患者は専用のスマートフォンアプリケーションを使うことで、映像通話で服薬指導が受けられる。問診への回答や調剤料のオンライン決済も可能だ。(発表:アクシス<2020年9月1日>)

チェーン向け管理機能を備えたオンライン服薬指導サービス MICINが提供開始

 薬局向けサービス「curonお薬サポート」正式版の提供を開始した。服薬指導を実施するための映像通話機能と患者管理機能、宅配便業者と連携した薬の配送機能などを利用可能だ。チェーン展開する薬局向けに本部管理機能を搭載しており、本部は各店舗のサービス利用実績をCSV形式でダウンロードできる。患者はクライアントアプリケーションをインストールする必要なく、薬局から届いたURL経由で、Webブラウザを使ってオンライン服薬指導が受けられる。調剤料の決済手段はクレジットカードのみ。(発表:MICIN<2020年8月25日>)

システム構成図からリスクを洗い出す NRIセキュアの新ガイドライン準拠支援

 同社が医療情報システムベンダー向けに提供する「医療情報システムのセキュリティガイドライン準拠支援サービス」は、セキュリティリスクの特定から対策まで、新ガイドラインに沿った医療情報システムの開発を支援する。医療情報システムの構成図を基に、システムの構成要素間のデータの流れを把握して、リスクを洗い出す。有償オプションとして、ベンダーから医療機関に提示するためのサービス仕様適合開示書など、リスク対策のための文書の監修サービスを用意。セキュリティ事故が起こった場合の事故対応の方法をアドバイスするサービスも提供する。(発表:NRIセキュアテクノロジーズ<2020年8月27日>)

監査ノウハウを活用して新ガイドライン準拠を支援 PwCあらたが新サービス

 医療情報システムベンダー向けに、新ガイドライン準拠の支援サービスの提供を始めた。医療情報システムにおけるデータの流れを特定し、リスクを洗い出して評価。必要なセキュリティ対策を明確化したり、リスク管理態勢の改善を支援したりする。同社はこれらの各プロセスにおいて、監査などの既存事業で培ったガバナンスやリスク管理、医療業界に関する知見を活用できる点を強みとしてアピールする。各医療情報システムのデータの流れを明確化し、それに合わせてセキュリティリスクを特定して評価する新ガイドラインに合わせてサービスを設計した。(発表:PwCあらた<2020年9月9日>)

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