2021年04月16日 05時00分 公開
特集/連載

トヨタの自動車製造を遅らせる――トヨタ紡織を脅したサプライチェーンBECとはビジネスメール詐欺の実例から学ぶ教訓【第1回】

ビジネスメール詐欺(BEC)の攻撃パターンの中に、サプライチェーンを狙うものがある。トヨタ紡織が被害を受けたBECがまさにそれだ。攻撃者はトヨタ紡織にどのようなBECを仕掛けたのか。他の企業が得られる教訓は。

[Katie Donegan,TechTarget]

 ビジネスメール詐欺(BEC)には歴史がある。当初の手口は、攻撃者が疎遠になっていた親族や“ナイジェリアのプリンセス”を装って「早急に送金してほしい」と要求するものだった。後になって振り返ると、そうした詐欺は原始的に思える。技術やサイバー攻撃が進化したにもかかわらず、攻撃者がBECに使う手段はほとんど変わっていない。BECが、技術の進化では解決できない人の心理という弱点を突く「ソーシャルエンジニアリング」を悪用するためだ。

 現代のBECは、特定の標的を狙う詐欺「スピアフィッシング」などの手段で盗んだ認証情報を利用してメールアカウントに不正ログインし、標的の企業の機密データを盗み取れる状態を確立する。次に人の心理を操って従業員をだまし、信頼できる相手を装って攻撃者に機密データや現金を送らせる。

 先入観を突くBECを食い止めることは特に難しい。正規のメールと詐欺メールを見分けるだけでも十分困難だが、それはBECのリスクを低減する対策の一つでしかない。BECの金銭的被害は深刻化する恐れがあり、攻撃者は効率の良さを理由にBECを盛んに仕掛けている。本連載が紹介する5つのBEC事例を通じ、よくある手口を理解して攻撃を見抜く備えをしよう。

事例1.サプライチェーンを狙うBEC

ITmedia マーケティング新着記事

news054.jpg

「ECプラットフォーム」 売れ筋TOP10(2021年5月)
一部の都道府県では、新型コロナ第4波のための緊急事態宣言が続いています。オンラインシ...

news138.jpg

Brightcove、放送局レベルの品質でライブ配信イベントを実現する「Virtual Events for Business」を発表
企業やチーム単位で、安全かつ信頼性の高い放送品質のライブ配信イベントを社内外に配信。

news061.jpg

売れる仕組みは「AI」で作る(無料eBook)
「ITmedia マーケティング」では、気になるマーケティングトレンドをeBookにまとめて不定...