ファイルやフォルダにさまざまなパーミッションを指定できるコマンド「chmod」は、使い方に気を付ける必要がある。特に注意が必要なのは「777」のパーミッションを指定することだ。それはなぜなのか。
「Linux」を含む「UNIX」系システムで利用できる「chmod」は、ファイルやフォルダにパーミッション(ユーザーグループ別の利用権限)を設定するためのコマンドだ。
chmodで「777」のパーミッションを設定するのは避けた方がよい。それは
からだ。777のパーミッションは、攻撃者がWebサーバに不正侵入するのを許容してしまう。エンドユーザーが、本来は扱うことができないファイルを気付かずに編集、実行してしまうリスクももたらす。
あるリソースにアクセスを試みるエンドユーザーやユーザーグループにパーミッションを割り当てる際、混乱が生じる恐れがある場合は、特に注意しなければいけない。パーミッションの問題を軽減するために、ファイルおよびフォルダの中身全てに777のパーミッションを割り当てるのは、IT管理者の行動として適切だとは言い難い。
ファイルやフォルダに777のパーミッションを適用しても問題が解決しない場合、IT管理者は他のトラブルシューティングを試みて、パーミッションを元に戻し忘れてしまうことがある。これによってシステムが危険にさらされ、セキュリティやコンプライアンスの監査で不合格になりかねない。
基本的に、IT管理者はファイルやフォルダに777のパーミッションを割り当ててはならない。たとえトラブルシューティングであっても、どのようなときもパーミッション付与は最低限にする「最小特権の原則」を順守すべきだ。
初めて見るUNIXのコマンド入力画面におじけづいたり、数値を使ったパーミッション設定に戸惑ったりするIT管理者もいるだろう。だがいったんchmodで利用できるパーミッションの数値の意味を理解すると、3桁表記のパーミッションによる割り当てが快適になっていく。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
「押し付けがましい広告」が配信されたとき、消費者はどう感じるか
消費者は個人データに依存した広告よりも、記事などのコンテンツの文脈に沿っている広告...
SNS発信のベストな時間帯(2025年版) InstagramとFacebook、TikTokでどう違う?
Hootsuiteが2025年版のソーシャルメディア最適投稿時間を公開。各プラットフォームごとの...
「動画広告がディスプレイ広告超え」他、電通「2024年 日本の広告費」インターネット広告媒体費の詳細分析
国内電通グループのデジタル領域をけん引する4社は共同で「2024年 日本の広告費」のイン...