サステナビリティーが求められる時代にあって、ハードウェアのアップグレードの意義を問い直す必要がある。そのアップグレードは本当に必要なのか。
以前「Windows 11」とTPMについての記事(「Windows 11のシェアはXP以下」が笑い事ではないのはなぜ?)を掲載した。完璧に優秀なPCでもTPM 2.0がなければお払い箱になる。
最新世代のプロセッサとチップセットがもたらすパフォーマンス向上にはコストがかかる。同じコストで2倍の演算能力を購入できるという点ではムーアの法則が当てはまる。だが消費電力は上昇する。熱設計電力を維持するためには、速度を上げる機能を全てオフする必要がある。それでは意味がない。
データセンターのシステムは、信頼性を最大化するためにパフォーマンスの限界内で動作する。つまりシステムを頻繁にアップグレードする必要はない。Amazon Web Servicesは、サーバの更新を4年から5年に、ネットワーク装置の更新を5年から6年に延長することでコストを大幅に削減した。
最新のサーバとネットワークハードウェアを購入すれば演算能力は間違いなく向上し、顧客にもたらすメリットが大幅に増加する可能性はある。だが、それにはどの程度のコストがかかるのか。最新のハードウェアに頻繁にアップグレードするとしたら、古いハードウェアは耐用年数が何年も残っているとしても埋め立て地に埋もれる運命になる。
IT部門には2つの異なる方向性が求められる。サステナブルでグリーンな産業になるべく多大な努力を払っている。だが大株主や利害関係者に価値を提供するため、より多くの製品を販売することも強いられている。ハードウェアの問題は、それをどのようにサステナブルにするかだ。古い技術のリサイクル、IT機器の中古市場、循環型経済はまだ始まったばかりだ。
必要なのは、ハードウェアにとって全く新しい価値システムで、再利用とサステナビリティーが報われるシステムだ。
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