MicrosoftがWindowsアプリ開発支援を強化
「Surface Pro 3」、低価格Windowsタブレットがやっぱり欲しくなる“キラーアプリ”は生まれるか
米Microsoftは、カスタムWindowsアプリが活発に開発されるようになれば、企業のIT部門が「Windows Phone」と「Windows」搭載タブレットを導入できるようになると期待している。
米Microsoftは、同社の「Windows」対応アプリの開発がもたらす効果に期待している。1つはWindowsモバイルデバイスの導入促進。もう1つは、企業向けのWindowsエコシステムのメリットをエンドユーザーに提供することだ。
Microsoftは2014年7月中旬に開催された「Microsoft Worldwide Partners Conference」(WPC)で、モバイルアプリとモバイルデバイスの導入を検討している企業のIT担当者を魅了する基幹業務アプリを作成するよう開発者とパートナーに呼び掛けた。
Microsoftは最近、クロスプラットフォームを支持するようになっている。IT担当者は、この動きを前向きなものとして捉えている。だが、Windowsのエコシステムにとどまる必要はないと考えているIT担当者もいる。
複数のデバイスで機能するWindowsの能力は素晴らしいと称賛するのはスリランカに拠点を置くExpolanka Holdings PLCのIT部門の責任者、アシータ・カゴダ氏だ。だが、企業にはOSとは無関係にビジネスに適したデバイスを選ぶ自由があると同氏はいう。
Windowsアプリの開発を推進する発言は複数の異なるセッションで見られた。モバイルトラックの基調講演、盛況だった「Windows Phone 8.1」のセッション、CEOのサトヤ・ナデラ氏による同社のビジョンに関する基調講演でも、このような発言があった。
モバイルアプリは急増している。ナデラ氏は基調講演で企業が業務やビジネスプロセスに特化したアプリを迅速に開発できるようにしたいと語った。
MicrosoftはWPCで「Project Siena」を大きく取り上げている。Project Sienaは高速アプリケーション開発(RAD)ツールで、現在はβ3が公開されている。パートナーは「Microsoft PowerPoint」や「Microsoft Excel」と同じような外観と操作性を備えたツールを使用して「Windows 8.1」アプリを迅速に作成できる。これはシステムインテグレーター、IT担当者、ISVのいずれの場合も同様だ。
Windowsアプリ開発はMicrosoftデバイス導入の起爆剤となるのか
Windowsアプリの開発は、Microsoftがサービスをバンドルしたスマートフォンやタブレットのアップセルに必要な最初の一歩だ。
「Windowsアプリの開発はMicrosoftが最初に着手すべきところだろう」と米ITコンサルティング会社Directions on Microsoftでリサーチ部門のバイスプレジデントを務めるウェス・ミラー氏は語る。
「Microsoftは、自主的にデバイスを購入せざるを得ない企業や顧客による組織的な取り込みを獲得できていない。だが、最も論理的なアプローチは、同社のプラットフォームを改善するためにパートナーを取り込むことだ」(ミラー氏)
Microsoftには、エンドユーザーの生産性を向上して、デジタルライフとワークライフの融合を実現するという信念がある。この戦略の鍵を握るのは「モバイル」だ。
これはデバイスの販売だけの問題ではない。サービスの販売、独自の基幹業務アプリ、セキュリティ/管理機能にも関わるというのは、Windows Phone 8.1のセッションで講演したMicrosoftのエンタープライズパートナー部門のディレクター、マーク・ハッサル氏だ。多くの企業は、BYOD(私物端末の業務利用)に苦戦している。そのため企業がスマートフォンをセキュリティで保護して管理できる方法を求めている。
「Office 365」や「Microsoft Azure」などのクラウドベースのサービスを販売することは、デバイスを中心としたモデルからの脱却になる。これはMicrosoftが前進する上でプラスに働くだろうとミラー氏はいう。
また、Microsoftは新しいビジネスモバイルプログラムを発表している。このプログラムは、企業にモバイルを浸透させることを目的としたもので、米Hewlett-Packard(HP)および米Intelと業務提携を結んでいる。
Windowsモバイルデバイスの普及
MicrosoftがWPCで力を入れていたのは、Windows Phone、「Surface Pro 3」、低価格のWindowsタブレットの宣伝だ。低価格のWindowsタブレットは法人と一般消費者向けに設計されている。Mandarin Oriental Hotel Groupは上級クラスのホテルにSurface Pro 3を導入する予定だ。宿泊客は滞在中に部屋でタブレットを利用できる。Microsoftの広報担当によると、最初の導入台数は約1000台だという(参考:何に使う? 「Windows 8.1タブレット備え付けホテル」が増えている理由)。
富士通は2014年9月にリリースが予定されている法人向けの8インチタブレットを発表した。同社はカスタムアプリの作成にProject Sienaを利用した。
富士通は当初、Project Sienaに対して慎重な姿勢を見せていた。だが、「どのようなカスタムアプリを開発できるのかを確かめるために、このツールのトレーニングをエンジニアに対して実施するようになった」と言うのは、ドイツのフランクフルトに拠点を置くFujitsu Technology Solutionsでクライアントコンピューティングデザイン部のバイスプレジデントを務めるヨルグ・ハートマン氏だ。
Microsoftは東芝を始めとするベンダーから2014年後半に低価格のタブレットがリリース予定であることも発表している。
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