「ユニファイドコミュニケーション」の仕組みやメリット、課題とは?

ユーザー企業のIT担当者を対象に、IT製品/サービスの導入・購買に役立つ情報を提供する無料の会員制メディア「TechTargetジャパン」。このコンテンツでは、技術解説に関する技術解説の記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください(リンク先のページはPR記事を含みます)。

ユニファイドコミュニケーション(UC)とは何か 複数のコミュニケーション手段を1つに集約

 ユニファイドコミュニケーション(UC)は、音声通話やWeb会議、インスタントメッセージ、コンテンツ共有など、複数のコミュニケーションツールを単一のユーザーインタフェースで利用可能にするシステムを指す。PCやタブレット、スマートフォンなど、どのような端末を使っていても、エンドユーザーは複数の手段で他のエンドユーザーとコミュニケーションが取れるようになる。(続きはページの末尾にあります)

ユニファイドコミュニケーション関連の技術解説

「ビデオポッドキャスト」を“プロ級”に仕上げる制作方法の基本とは

ポッドキャストに視覚的な要素を加えた「ビデオポッドキャスト」は、企業のマーケティング活動にも活用することが可能だ。ビデオポッドキャスト用の動画制作の基本を紹介する。

(2024/5/5)

「動画版ポッドキャスト」は企業にとって何が魅力なのか?

「ポッドキャストの動画版」である「ビデオポッドキャスト」は、視聴者や配信者という個人の視点だけではなく、企業のような組織の視点でも役立つ。それぞれにどのようなメリットをもたらすのかを解説する。

(2024/5/3)

“ただの音声や動画”とは違う「ビデオポッドキャスト」の新しい特徴とは?

「ビデオポッドキャスト」は、ポッドキャストに動画の要素を加えたものだ。ただしビデオポッドキャストとポッドキャストの違いはそれだけではない。両者の共通点と異なる点を整理する。

(2024/4/26)

3つのスタイルから考える、コラボレーションツール成功の“虎の巻”

業務におけるコミュニケーションは、やりとりをする相手の数も内容の深刻度もさまざまだ。多様なコミュニケーションにコラボレーションツールをどう生かせばよいのかを、3つの視点から検討する。

(2023/12/11)

コロナ禍に導入したコラボレーションツールが定着しなかった理由

コロナ禍を契機に加速したコラボレーションツールの利用。導入したからには生産性向上にコラボレーションツールを役立てたいと願うものの、うまくいかない場合がある。その原因を探る。

(2023/12/4)

Teams、Zoom、Slack……その疲労感は「コラボツール乱立」のせい?

複数のコラボレーションツールを使い分ける状況が続くと、さまざまな悪影響が生じる可能性がある。注意が必要なのは生産性の低下だけではない。どのようなデメリットがあるのか。

(2023/11/3)

チームの共同作業を乱す「またツールが増えた」問題の落としどころ

部署によって異なるコミュニケーションツールを導入していることは珍しくない。注意点は、社内で使うコミュニケーションツールの種類が多いほど、チームの共同作業は難しくなることだ。どの程度が適切なのか。

(2023/10/27)

ZoomはMicrosoft製品の「共存ツール」かむしろ「代替ツール」か?

コラボレーションツール「Zoom」は、“単なる会議ツール”から脱却しようとしている。Zoom Video Communicationsが目指す“今後のZoom”とは、どのようなツールなのか。

(2023/9/22)

メールのやりとりに困難を抱える「ディスレクシア」の人をChatGPTが救う可能性

障害のある人が感じるコミュニケーションの難しさを軽減する手段として、OpenAIの「ChatGPT」をはじめとする「生成AI」ツールが生かせる可能性がある。具体的にはどのような形で役立つのか。

(2023/7/7)

「障害者が使いやすいコミュニケーションツール」が皆を幸せにするのはなぜ?

障害者の働きやすさを高めることは、コミュニケーションツールの「アクセシビリティー」向上の主な目的だ。ただしアクセシビリティー向上の恩恵を受けるのは障害者だけではないという。どういうことなのか。

(2023/6/30)

コミュニケーションツールはなぜ“使いにくい”のか 技術だけじゃない理由

コミュニケーションツールの「アクセシビリティー」を向上させるためには、適切なツールや技術を選ぶだけではなく、人による“ある工夫”も大切だという。それは何なのか。

(2023/6/23)

オンラインホワイトボードやVR/ARが「障害者にとって使いにくい」のはなぜ?

さまざまなコミュニケーションツールの採用が進む中、障害者にとって新たな「働きにくさ」が生まれているという。それはなぜなのか。

(2023/6/16)

“会議だらけ”のハイブリッドワークがもたらす無視できない弊害

オフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」に対して、IT意思決定者と従業員はそれぞれ何を課題だと考えているのか。Slack Technologiesが実施した調査を基に整理する。

(2023/5/17)

印刷もセキュリティも「メタバース」に集結? ハイブリッドワークの意外な影響

Quocirca が発表した印刷業界のトレンド予測によると、2023年は「ハイブリッドワーク」や「メタバース」がトレンドになる可能性がある。それで起きる職場の変化とは。

(2023/2/21)

Web会議ツールの「デジタルホワイトボード」機能は“あって当たり前”になる?

Web会議ツールベンダーが、自社製品の「デジタルホワイトボード」機能をより拡充しようとするトレンドがある。成長路線のデジタルホワイトボード市場について、専門家の見解は。

(2022/9/9)

社内のコミュニケーションツールに取引先を招待する「連携」手段とは

プロジェクトを共に進める取引先が、自社と異なるコミュニケーションツールを利用している場合、社内外のコミュニケーションツールを連携させる必要がある。そのための手段とは。

(2022/4/19)

快適な「ハイブリッド会議」にオンラインホワイトボードが“効果あり”な理由

リモート参加者とオフィスからの参加者が混在する「ハイブリッド会議」を快適に進めるには、環境整備が重要だ。ハイブリッド会議における音響設備やオンラインホワイトボードの意義について解説する。

(2022/3/31)

オフィスワーカーもテレワーカーも不満を抱くWeb会議になってしまう残念な理由

オフィスワーカーとテレワーカーが混在する「ハイブリッド会議」は、双方に不満を抱かせる可能性がある。ある企業の例を基に、不公平が生じる理由を解説する。

(2022/3/24)

「社員の健康を守るためのPC監視」はありなのか? 問われるプライバシー問題

心身の健康を守る目的で、MicrosoftやCisco Systemsは従業員のPC利用状況や生産性の監視ツールを提供している。こうした監視ツールは雇用主からの需要がある一方で、その存在意義を疑問視する専門家もいる。

(2022/2/15)

Zoomが「Web会議依存」からの脱却を進めなければならない理由

ハイブリッドワークが浸透する中、Zoom Video Communicationsをはじめとするベンダー各社は、コミュニケーション手段の多様化を推し進めようとしている。その背景には何があるのか。

(2022/2/9)

進化するUCシステム

 UCシステムを利用すれば、Voice over IP(VoIP)やWeb会議などの機能を利用したリアルタイムコミュニケーションと、チャットやメールといった非同期コミュニケーションの両方を1つのシステムでできるようになる。例えばUCシステムのビジネスチャットツールで会話を始めたユーザーは、ワンクリックでその会話を同じUCシステムのWeb会議ツールに切り替えることができる。その際に、Web会議専用のアプリケーションを別途立ち上げる必要はない。

 プロジェクト管理ツールなど他のアプリケーションとの連携ができるUCシステムもある。UCシステムと他のアプリケーションとの連携により、データやリソースの一元管理やワークフローの自動化が可能になる。

 新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)は、UCシステムの普及を加速させた。テレワークの実現を目的に、企業の間でUCシステムの採用が進んだ。

WebブラウザでのUCシステム利用が可能に

 UCシステムでは一般的に、エンドユーザー同士が同じUCシステムを利用することが前提となる。異なるベンダーのUCシステム間の相互運用性は、UCシステムの課題として残っている。ただしベンダー同士の協業や共通プロトコルの採用、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)の公開によって、その課題は部分的に緩和されている。

 Webブラウザでリアルタイムのデータ転送を可能にする技術「WebRTC」は、WebブラウザでUCシステムを利用可能にするための重要な技術だ。WebRTCによって、エンドユーザーはダウンロードして使うスタンドアロンアプリケーションとしてではなく、Googleの「Chrome」やMicrosoftの「Microsoft Edge」といったWebブラウザでUCシステムを利用できるようになる。

「Zoom疲れ」の克服

 コミュニケーションやコラボレーションのツールは以前からさまざまな形で存在していたが、新型コロナウイルスの流行によって急激に普及した。

 デメリットもある。そのほとんどは技術よりも個人の感覚に関連している。最大級の問題は潜在的な燃え尽きだった。もう一つの問題は、同僚と日常的に交わすちょっとしたやりとりがリモート環境では発生しないことに関係している。そうした交流は社会的に大切なだけではない。人々に重要な休憩時間を提供し、脳が情報を吸収して確定する時間を与え、それによって疲労を防いでいる。

 「Zoom疲れ」という課題もある。エンドレスなビデオ会議のために、1日の仕事が終わる頃には普段以上の疲れを感じる現象だ。こうした状況への対応として「チーム間のコミュニケーションを効率的かつ計画的に行い、メッセージの飽和状態を防ぐ」ことが重要だ。「Trello」のようなプロジェクト管理ツールや社内チャット機能など、オンラインの一元化されたシステムを使って、従業員がささいなことを確認したいときに参照できる場所を与え、不必要な通話を避ける必要がある。何よりも大切なのは、用途に適切なコミュニケーションツールやコラボレーションツールを確実に提供することだ。

 Zoomがビデオ会議や音声会議にフォーカスしているのに対し、Microsoft Teamsは社内のファイルにアクセスしたり継続的なチャットをしたりするためのツールであり、この2つは大きく異なる。誰もが話題にしているからというだけの理由でツールを提供するのではなく、自分が実際に直面している問題を解決するためのツールを使わなければならない。