2022年03月24日 05時00分 公開
特集/連載

オフィスワーカーもテレワーカーも不満を抱くWeb会議になってしまう残念な理由Web会議の「不公平な壁」をなくす5つのヒント【第1回】

オフィスワーカーとテレワーカーが混在する「ハイブリッド会議」は、双方に不満を抱かせる可能性がある。ある企業の例を基に、不公平が生じる理由を解説する。

[Alissa Irei,TechTarget]

関連キーワード

Web会議 | 在宅勤務


 デジタル製品のデザインコンサルティング会社Pixoulで最高経営責任者(CEO)を務めるデボン・ファタ氏は、リモートの参加者とオフィスからの参加者が混在するWeb会議「ハイブリッド会議」を2020年半ばに試みた。その結果、幾つかの問題に直面した。

 最初の取り組みは、オフィスで働く従業員を会議室に集合させることから始まった。テレワーカーはWebカメラを使って会議に参加。テーブルの端に置いたディスプレイでテレワーカーたちの姿を表示した。「私たちの目標は、テレワーカーにも対面でのコミュニケーションのメリットを享受してもらうことだった」とファタ氏は振り返る。

ハイブリッド会議への不満はなぜ生まれるか

 ファタ氏は、この仕組みが双方に不公平感をもたらしていることに気付いた。オフィスから参加する従業員はテレワーカーの様子を気にせずに会話していた。一方でテレワーカーは、オフィスから参加する従業員よりも簡単に、会議資料の共有ファイルに素早くアクセスできる。そこで同氏は会議室にいる従業員に、自分のデバイスからWeb会議に参加してもらうことにした。だが従業員からの反論と、エコーやハウリングの問題があったため「数秒後には断念した」と同氏は語る。

 企業は、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークへの移行に大きな期待を寄せている。実現の鍵になるのがWeb会議だ。調査会社Gartner(ガートナー)のシニアディレクターアナリストであるマイク・ファシアーニ氏によると、ハイブリッドワークの成功は、企業が全ての従業員に「公平なコミュニケーション」を提供できるかどうかにかかっている。公平なコミュニケーションとは、オフィスワークでもテレワークでも、従業員が平等に議論に参加し、同等の発言力を持つことを意味する。

 「ハイブリッド会議の非効率さが従業員に与える影響は大きい」とファシアーニ氏は語る。もしテレワーカーが議論に参加させてもらえないと感じたら、彼らは嫌々ながらにオフィスに戻るか、仕事を辞めてしまう可能性がある。「いずれの事態も、企業の長期経営戦略を脅かすことになる」(同氏)


 第2回は、テレワークの拡大でWeb会議を進めやすくなった本質的な理由と、今後起こり得る課題を解説する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news072.jpg

超リッチなイーロン・マスク氏の「言論の自由」は、あなたのそれと同じなのか?
Twitter買収の大義名分とされる「言論の自由」。しかし、同じことを語っているつもりでも...

news204.jpg

新卒の営業職が仕事をやりたくない時期、最多は「5月」 ―― RevComm調査
新卒営業社員は5月に最初の「壁」を感じるようです。

news069.jpg

「メタバース」でどうやってもうけるの? Meta(旧Facebook)が考える収益化への道
Metaの中核をなすメタバースプラットフォームのマネタイズ計画が明確になりつつある。高...