コラボレーションツール「Zoom」は、“単なる会議ツール”から脱却しようとしている。Zoom Video Communicationsが目指す“今後のZoom”とは、どのようなツールなのか。
コラボレーションツール「Zoom」を提供するZoom Video Communicationsの目標は、「Zoomがデスクトップになくてはならない存在になること」だ。そのためには、他のコラボレーションツールベンダーとの間で差別化を図る必要がある。特に同社が競合として意識するのはMicrosoftだ。具体的にはどのような取り組みを進めるのか。
Zoom Video Communicationsがターゲットとするのは、例えば以下3つの企業像だ。
Zoom Video CommunicationsでEMEA(欧州、中東、アフリカ)地域の責任者を務めるフレデリック・マリス氏は、Microsoftと同社との関係について「丁寧にバランスを取る必要がある」と指摘し、Microsoftを「恐るべき競争相手だ」と述べる。マリス氏は、Zoom Video CommunicationsとMicrosoftが競合する分野が存在し、その分野でMicrosoftのユーザー企業を奪うことは簡単ではないとみる。一方で、コラボレーションツールベンダー各社はさまざまな製品開発に取り組んでおり、「競争と共存のバランスを取ることが重要だ」と同氏は話す。
マリス氏によれば、以下はZoom Video Communicationsが今後重点を置く製品・サービスだ。
「ユーザー企業がZoom Video Communicationsをどのようなベンダーだと認識しているのか」は、同社の今後の課題になるとマリス氏は指摘する。「ユーザー企業の声を聞き、当社ができる支援を丁寧に伝えることに注力する必要がある」と同氏は語る。Zoomはチャットやスケジューリング、通話といったさまざまな機能を備えている。「エンドユーザーがどこにいても使える、強力で直感的なツールを提供できる」(同氏)
Zoom Video Communicationsがベンダーとしてユーザー企業からどのように認識されたいのかと、同社が今後どのような取り組みを進めるかという2点の方向性を、まずは一致させる必要があるとマリス氏は指摘する。同社は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)で、異例とも言える急激な成長を経験した。だがパンデミック終息後の状況は異なる。「全社として『変貌する』ための作業に取り組んでいる」とマリス氏は強調し、「やるべき仕事はまだたくさんある」と語る。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...