Microsoft Dynamics CRM 4.0では、Microsoft Officeとの連係がさらに改善された。Officeとの連係機能の主な改善点を紹介する。
質問:わたしの会社ではCRMシステムを検討中です。既に社内でMicrosoft Office製品を使っているのであれば、同じMicrosoftの製品である「Microsoft Dynamics CRM 4.0」がベストな選択肢でしょうか。
Microsoft Officeとの連係という点でいえば、「Microsoft Dynamics CRM」(以下、Dynamics CRM)に勝るものはないだろう。Microsoftは最初のCRM製品のリリース以来、Outlookクライアントとの連係、Excelのピボットテーブルの動的エクスポート/リポート、Wordのメールマージとの連係によるあて名/カスタム電子メール作成など、広範な連係機能を提供してきた。
Dynamics CRM 4.0では、Microsoft Officeとの連係がさらに改善された。この新バージョンにおける、Officeとの連係機能の主な改善点を以下に示す。
新しいツールバーの機能がMicrosoft Office 2007のリボンと連係した。
Outlookツールバーには、最近選択したレコード(顧客、連絡先など)の簡易リストが含まれ、Outlookのメール、予定、タスクをCRMのレコードにリンクすることができる。管理者用機能を含むほとんどすべてのCRM機能が、Outlookクライアントからアクセスできるようになった。連絡先の同期化機能が改善されたほか、各種のタスク(電話、手紙、FAXなど)をOutlookのタスクリストに同期化することも可能。また、CRMインフラの変更により、社外からでもVPNコネクションを経由せずにCRMに容易にアクセスできるようになった。
CRM内で動的エクスポートとリポートを作成できるのは従来と同じだが、CRM 4.0では複数のCRMテーブル(エンティティ)のデータを選択してエクスポートに含めることができる。エクスポートしたデータをExcelで編集し、それをCRMに更新として再インポートする機能もある。Excelのブックは従来と同様、リポートとしてCRMの個別機能コンポーネントにリンクできる。
メールマージ機能が大幅に改善された。CRMに保存された個人/組織用のWordテンプレートを直接選択できるようになったため、OutlookクライアントとWebクライアントから同じテンプレートにアクセスできる。上述のExcelへのエクスポートと同様、CRMのデータを1つあるいは複数のテーブル(エンティティ)からWordに抽出できるため、正しいデータをエクスポートに含めるのが容易になった。マージが完了したら、マージされたドキュメントのコピーをクローズドアクティビティとしてCRMにログインさせることができるため、ドキュメントの電子コピーが適切なCRMレコードにリンクされる。
Microsoftでは、Dynamics CRMの動作がユーザーの仕事のやり方に合うようにすると約束している。Microsoft Officeとの緊密で総合的な連係は、強力な顧客管理機能とユーザーが使い慣れたツールを結び付けることにより、対顧客業務の生産性を高めるものだ。
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