米エンバカデロ・テクノロジーズは日本法人を設立し、アプリケーション開発とデータベースの両面から開発を支援できる製品をリリースしていくと発表した。
2008年5月にCodeGearを買収した米エンバカデロ・テクノロジーズは7月15日、日本法人の設立とデータベースパフォーマンスの最適化ツールの新製品「DB Optimizer」を発表した。
米エンバカデロ・テクノロジーズは、1933年に創立されてからデータベース関連を中心にソフトウェア開発者向けのツールを提供しているベンダー。「Fortune 100」の優良企業100社のうち90社、Forbesが発表する世界の企業ランキング「Global 2000」の企業の97%が同社製品を採用、北米を中心に世界で約320万人のユーザーがいるという。
今回、日本法人となるエンバカデロ・テクノロジーズ合同会社が設立され、代表(職務執行者)には、前CodeGear事業本部長の八重樫行男氏が就任した。「開発者に100%フォーカスした開発者のための独立系ツールベンダー」をコンセプトとする。日本法人の当面のゴールとしては、「Embarcadero(エンバカデロ)ブランドの確立」「CodeGear製品の拡販の継続」「DatabaseGear製品のマーケット整備」の3点を据えている。
同社は今回のCodeGearの買収により、データベース関連だけでなくアプリケーション開発も併せてカバーできる製品を目指す。これまで培ってきたデータベース関連のノウハウおよび技術を「DatabeseGear」、一方のコード関連を「CodeGear」としてブランド化し、幅広く問題解決に対応していく。
エンバカデロ・テクノロジーズ 最高経営責任者(CEO)ウェイン・ウィリアムズ氏は、「昨今のシステム開発はますます多様化し、ユーザーはすべてのプラットフォームを包括できる統合製品を必要としている」と指摘した上で、同社が包括的に対応できることを示す特徴の1つとして、次のように複数の言語をフルサポートできることを挙げた。
コード(CodeaGear対応) | データ(DatabaseGear対応) |
---|---|
Java | SQL(すべてのバージョンとその派生) |
Ruby | Transact/SQL(サイベース) |
C++ | PL/SQL(オラクル) |
Pascal | T-SQL(Microsoft SQL Server) |
PHP | SQL Procedure Language(DB2) |
HTML | E/Rモデリング |
Java Script | XML |
UML | BPM |
同社は今後、システム全体をデバッグおよび最適化できる製品にフォーカスし、ソフトウェア開発者の生産性向上と品質向上に貢献していくという。その手始めとして同日、SQLのコーディングに関する問題を検出・調整し、パフォーマンスボトルネックを取り除くことでデータベースとアプリケーションの実行性能を改善するツール「DB Optimizer」を発表、世界各国で販売を開始した。北米での価格は1ライセンス当たり1500ドル。日本での価格や出荷予定については未定。
なお、DatabaseGear製品の販売については、日本で10年以上、米エンバカデロ・テクノロジーズのデータベース製品を日本向けにローカライズおよびサポートしてきた日揮情報ソフトウェアと協業。ローカライズおよびサポートは日揮情報ソフトウェアが引き続き行い、製品販売は2社で行っていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
DXを実現するためには、開発チームと運用チームのスムーズな連携が必要になる。これを実現する手法がDevOps だが、実践に当たってはいくつかの課題が存在する。本資料ではこの課題と解決策について解説する。
ソフトウェアテストをアウトソースするに当たってはベンダー選びが重要だが、自社に合うテストベンダーをどう選べばよいか分からない、という声もよく聞かれる。そこで、失敗しないベンダー選定の基準を、チェックシート形式で解説する。
ソフトウェア開発ではテストを、開発エンジニアが自ら担当するシーンが散見される。ただ、専門知見を持たない人材が我流でテストしていては、開発品質の担保が難しくなる。この問題の解決には第三者によるテストが重要だ。
DXの推進が叫ばれる中、その中核を担うソフトウェア開発の現場では、IT人材不足をはじめとする5つの課題が顕在化している。それらを解消し、ソフトウェアの品質を高める方法として注目されるのが、ソフトウェアテストの外注だ。
クラウドサービスは今や広く普及し、クリティカルなシステム領域のクラウド移行も進んでいる。このクラウドの利点を徹底的に活用する仕組みが「クラウドネイティブ」だ。この仕組みを、企業はどう取り入れるべきなのか。
なぜ、「kintone」が大企業の「Fit to Standard」に効果的なのか (2025/3/7)
ノーコードは、負の遺産であるアナログ業務をなくせるのか (2024/11/12)
手間もコストもかかるGUIのテストはどうすれば自動化できるのか (2024/6/4)
「システム内製化」が失敗しがちなのはなぜ? “従来のやり方”では駄目な理由 (2024/5/15)
金融機関のモダナイゼーション 最適解に導くには (2024/3/29)
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「AIエージェント」はデジタルマーケティングをどう高度化するのか
電通デジタルはAIを活用したマーケティングソリューションブランド「∞AI」の大型アップ...