Gartnerがビジネスインテリジェンス(BI)プラットフォームのMagic Quadrantリポートを発表。不況下でもBIは伸びると予想した。
景気は後退しているかもしれないが、米Gartnerによるとビジネスインテリジェンス(BI)プラットフォーム市場はまだあと3年間は上昇基調が見込まれる。
GartnerはBIに関する最新リポート「Magic Quadrant」で、BIプラットフォーム市場は2012年まで7.9%伸びると予想した。BIとデータ分析を通じて効率性向上と無駄の削減を図り、不況を乗り切ろうとする企業が押し上げる形となる。
この数字は、Gartnerが前年(2008年)の同じ時期に公表したBIプラットフォームの成長率予想を若干下回る。しかし企業の支出減少で大きな打撃を受けているほかの多くのソフトウェア市場に比べればまだ高い。
「2009年は、BIの総保有コストを見極めようとする姿勢が強まり、厳しい経済状況の中で意思決定ツールとしてその価値が試される重要な年になりそうだ」。リポートはこう指摘する。
しかし、顧客の購買パターン予測についてGartnerの確信はそれほど強くない。Gartnerは一方で、2008年の市場環境の中で「圧倒的にスタンドアロンで最善の購買決定としてのBIプラットフォームは、一見終わりを告げたように見える」と述べている。
しかし同時に、独立したBIプラットフォームへの関心は依然高いだろうともリポートは指摘。イノベーションと新機能が強調され、「ワークグループ」や部門におけるBI導入の関心が高まっているからだという。
Magic Quadrantリポートを共同執筆したGartnerのアナリスト、カート・シュリーゲル氏は、一見矛盾に思えるこの状況を解き明かそうと努め、次のように話した。「わたしが話をする顧客のほとんどはスタック中心だ。IBMだろうとOracleだろうとSAPだろうとMicrosoftだろうと、自分たちが選んだ大手ベンダーを信じてすべてそれで統一する。しかしその企業の購買指向にはそれでもまだ、相当の割合で異機種混在環境が残っている」
「現実には、今現在大手ベンダーは(買収したBIベンダーから集めた)それぞれ異なるコードベースを自社のスタックに統合しているところであり、従ってそうしたスタックの方が個別に買うよりもインテグレーションが強固というわけではない。しかし、これは変わるかもしれない。相互運用性と移植性はなくなりはしないが、ベンダー各社は自らのソフトウェアスタックと対立するBIプラットフォームで、すぐにそのまま使える製品を開発してくるだろう」。シュリーゲル氏は電子メールでこう説明した。
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