産業用ロボットなどの分野で世界有数のシェアを誇る安川電機。同社では、福岡と埼玉の国内主要拠点をそれぞれ本番運用サイトとしたディザスタリカバリシステムを採用、大規模災害に備えている。
2011年4月19日、東京・品川で「ガートナーセキュリティ&リスク・マネジメントサミット2011」が開催された。セキュリティとリスクマネジメント関連の各種セミナーが行われた中、東日本大震災後ということで特に高い注目を集めていたのが、安川電機 システム担当課長 下田 靖氏、ガートナーリサーチ リサーチディレクター 石橋正彦氏による「2拠点を相互本番運用とするDRサイトを構築した安川電機」と題するセミナーだった。
安川電機は、機械と電気を融合した“メカトロニクス”(もともと安川電機による造語。現在は普通名詞として世界的に通用している)製品メーカーとして世界的なシェアと知名度を誇る企業である。直流から交流へ電気を変換するインバーター、位置や速度の制御に使用されるサーボモーターなどのモーションコントロール事業、産業用や医療・福祉用などのロボット事業、各種電動機・制御装置などのシステムエンジニアリング事業、コンピュータ周辺機器やソフトウェア開発などの情報事業の4本を柱として事業を展開している。とりわけ産業用ロボットやサーボモーター、インバーターの分野では、世界トップクラスのシェアを誇っている。
同社は、福岡県北九州市に本社を置き、福岡県内に複数の事業拠点がある。東日本には、埼玉県入間市に入間事業所(東京工場)があり、同社の基幹業務システムをはじめとする情報システム関連の設備は、福岡と埼玉の事業所にある2カ所のデータセンターに集約されている。それぞれをメインサイトとして運用しながら、相互にバックアップサイトとしても機能する“アクティブ・アクティブ”のディザスタリカバリ(DR)システムを導入しているという。セミナーでは、その導入の経緯から導入効果、将来の予定までが紹介された。
ちなみに、2011年3月11日の東日本大震災において、安川電機の情報システムには大きな障害やフェイルオーバーが必要な事態は発生しなかった。入間事業所は東京電力の計画停電エリアに指定されていたものの、多重化されていた電源供給系統がそれぞれ別の計画停電グループになっていたため、幸運にも情報システムはもちろん、生産ラインの停止も免れたとのことだ。
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