病院のIT投資は2010年以降、地域医療再生基金や診療報酬のプラス改定などで復調傾向にある。特にIT化の要となる電子カルテの今後の動向について、市場予測を踏まえて考察する。
シード・プランニングは2012年2月、市場調査リポート『2011-2012年版 電子カルテの市場動向調査 −電子カルテ/PACS市場規模予測とシェア動向』を発表した。このリポートは電子カルテシステム(病院向け、診療所向け、歯科向け)とPACSの市場動向を調査し、2016年までの市場規模を予測したものである。本稿では、病院向け電子カルテの市場規模や導入シェア、主要ベンダーの最新動向、東日本大震災の影響などを紹介する。
1999年に厚生省(現厚生労働省)が電子カルテを認め、2001年からの補助金制度により本格的に電子カルテ市場が立ち上がり、現在では当初電子カルテを導入した病院のリプレースが始まっている。
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